- 米Appleが中国でのAIサービス展開に向け、中国のテクノロジー企業Alibaba(アリババ)と提携する動きに対し、米政権および米連邦議会が懸念を示している。
- この懸念は、米国の技術と中国企業の連携が国家安全保障やデータプライバシーに関わるリスクを伴う可能性があることに起因すると見られる。
- 米政府は、こうした状況を踏まえ、米企業と中国のAI企業との新たな提携そのものを禁止することも検討しているという。
- これは、米中間の技術覇権争いがAI分野でも顕在化している状況を示すものだ。
AppleとAlibabaのAI提携に米当局が警戒
米Appleが、同社のAI機能である「Apple Intelligence」を中国国内で利用可能にするため、中国の巨大テクノロジー企業Alibaba(アリババ)との提携を進める可能性が報じられており、これに対し米政府内で懸念が広がっていることが明らかになった。米国の政権および連邦議会関係者が、この潜在的な提携に警戒感を示しているという。
懸念の背景:国家安全保障とデータリスク
米当局が懸念を示す背景には、米国の最先端AI技術が中国企業と連携することで生じうる、国家安全保障上のリスクやデータプライバシーの問題があると見られる。中国のデータ規制や政府によるデータアクセスへの懸念が根強く存在する中で、AppleのAIサービスが中国企業のプラットフォームや技術と深く結びつくことへの警戒感が表明された形だ。
この懸念は、米中間の技術覇権争いがAI分野で一層激化している現状を反映している。特にAIは経済安全保障や軍事的な側面でも重要視されており、米国は中国によるAI技術の台頭や関連データの蓄積に対して神経質になっている。
中国AI企業との提携禁止も検討か
今回のAppleとAlibabaの動きを受けて、米政府はさらに踏み込んだ措置を検討している可能性が報じられている。それは、米国の企業が中国のAI企業と新たな提携を行うことを包括的に禁止するというものだ。もしこれが実現すれば、米国のテクノロジー企業が巨大な中国市場でAI関連の事業を展開する上で、大きな制約となる可能性がある。
現時点では検討段階とされているが、このような議論が浮上すること自体が、米政府がAI分野における中国との技術連携に対して極めて厳しい姿勢で臨もうとしていることの表れと言える。AppleとAlibabaの具体的な提携内容やその後の進展、そして米政府の今後の規制動向が注目される。
引用元:iPhone Mania
AppleとAlibabaの提携に米政府が懸念〜AI企業との提携禁止も検討