要点まとめ
- 音楽プロデューサーのTimbaland氏が、AI音楽制作ツールSunoを1日10時間使用していることを明かした。
- 同氏はSunoのStrategic Advisorとして、100,000ドルの賞金をかけたリミックスコンテストを開催中。
- AIの法規制に関する懸念に対し、Auto-Tuneの登場時と同様、これは単なるツールだと主張。
TimbalandとSuno AI
多くのミュージシャンが音楽におけるAI使用の法規制がないことに反対を示す中、プロデューサーのTimbaland(ティンバランド)氏は人工知能の積極的な支持者として、日常的にAIを制作に活用している。同氏は現在、AI音楽制作企業Sunoのアドバイザーも務めている。
Sunoの公式YouTubeチャンネルで公開された映像では、AI生成トラックに合わせてグルーヴするTimbaland氏の姿が映し出された。「イノベーションが大好きだ。30年間続けてきた私の仕事をより良くできるものを心から愛している」と同氏は語る。
映像では、AIと密接に結びついた同氏のクリエイティブプロセスが紹介されている。特にSunoのCovers機能を活用し、最新シングル「Love Again」のリミックスを制作。「Sunoはこれまで聞いたことのないような音楽に変換できるツールだ」と語った。
AI音楽制作の未来
Rolling Stone誌とのインタビューで、Timbaland氏はSunoについて熱く語り、1日10時間使用していることを明かした。愛着は深く、Sunoを「Baby Timbo」と呼ぶほどだという。
AI規制に関する訴訟について問われると、同氏は「Auto-Tuneから始まって、皆が使っているものは全てAIのようなものだ。Auto-Tuneが登場した時、それは一つのツールだった。Sunoも同じで、未来の最高のツールになる。想像できるアイデアを全て具現化できる」と反論した。
RIAAの法的対応
一方で、Recording Industry Association of America(RIAA)は2023年6月、「前例のない規模の著作権侵害」を理由に、SunoとUdioを提訴している。しかしTimbaland氏は、「AIはミュージシャンに取って代わるものではなく、このツールを操作するには人間の要素が必要不可欠だ。それは単にあなたの創作の武器を増やすだけのものである」と主張を続けている。