OpenAI、取締役会がイーロン・マスクの買収提案を「満場一致」で拒否

OpenAI ChatGPT

  • OpenAIの取締役会が、Elon Musk氏による非営利部門の買収提案を全会一致で拒否した。
  • 買収提案額は974億ドル(約14.6兆円)に上り、xAIと投資家グループが参加していた。
  • OpenAIは現在、伝統的な営利企業への再編を進めており、Musk氏はこれを阻止しようとしている。

OpenAI取締役会の対応

OpenAIは14日、取締役会がElon Musk(イーロン・マスク)氏による非営利部門の買収提案を「全会一致」で拒否したと発表した。同社のXアカウントを通じて、Bret Taylor(ブレット・テイラー)取締役会議長は、Musk氏の提案を「競合を妨害しようとする試み」と表現した。

買収提案の内容と経緯

11日、Musk氏は自身のAI企業xAIと投資家グループとともに、OpenAIの非営利部門を974億ドル(約14.6兆円)で買収する提案を行った。Sam Altman(サム・アルトマン)CEOと取締役会は速やかに提案を却下したが、正式な回答は今回が初めてとなる。New York Timesの報道によると、OpenAIはMusk氏の弁護士Marc Toberoff(マーク・トベロフ)氏に対し、提案が「OpenAIのミッションにとって最善の利益とならない」とする書簡を送付した。

法的な対立の背景

OpenAIの共同創設者でもあるMusk氏は昨年、同社とAltman氏を反競争的行為や詐欺などで提訴している。OpenAIは2019年に「利益上限付き」構造に移行する前は非営利組織として設立され、現在は非営利部門が利益上限付きのOpenAI社の単独支配株主となっている。同社は現在、伝統的な営利企業、具体的には公益法人への再編を進めているが、Musk氏は訴訟を通じてこの転換を差し止めようとしている。

両陣営の主張

水曜日の法廷文書で、Musk氏の弁護団は、取締役会が「非営利のミッションを保持」し、営利企業への転換を中止するなら買収提案を取り下げると表明した。一方、OpenAIの弁護団はMusk氏の行動を「競合を妨害しようとする不適切な試み」と非難し、再編を通じた資産移転が慈善信託としてのミッションに違反するとするMusk氏の主張と矛盾すると指摘している。

相互批判の応酬

Musk氏の買収提案を支持するAri Emanuel(アリ・エマニュエル)氏は14日のポッドキャストで、Altman氏を「偽物」で「非営利のミッションを裏切ろうとしている」と批判。これに対しAltman氏は、Musk氏の提案を「OpenAIを遅らせようとする試み」と評し、Musk氏の行動は「不安からきている」と反論している。

引用元:TechCrunch
OpenAI says its board of directors ‘unanimously’ rejects Musk’s bid

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