- OpenAI CEO Sam Altman氏が同社初のオープンモデルリリースを夏後半に延期すると発表
- 研究チームが「予期せぬ驚くべき成果」を上げたため追加時間が必要と説明
- MistralのMagistralやQwenのハイブリッド推論モデルなど競合が激化
- OpenAIがオープンソース化で「歴史の間違った側」にいるとのイメージ改善が目的
Sam Altman氏がOpenAI初のオープンモデル延期を発表
数年ぶりとなるOpenAI初のオープンモデルのリリースが今夏後半まで延期されると、CEO Sam Altman(サム・アルトマン)氏が火曜日にX上の投稿で発表した。Altman氏はオープンモデルが6月以降のいずれかの時期にリリースされると述べた。
we are going to take a little more time with our open-weights model, i.e. expect it later this summer but not june.
our research team did something unexpected and quite amazing and we think it will be very very worth the wait, but needs a bit longer.
— Sam Altman (@sama) June 10, 2025
「我々はオープンウェイトモデルにもう少し時間をかけることになる。つまり今夏後半を予想してほしいが、6月ではない」と同氏は書いた。「我々の研究チームが予期せぬ非常に驚くべきことを成し遂げ、それは待つ価値が非常に高いと考えているが、もう少し時間が必要だ。」
o-seriesモデル類似の推論能力を持つオープンモデルを計画
OpenAIは、同社のo-seriesモデルと類似の「推論」能力を持つオープンモデルの初夏リリースを目標としていた。OpenAIは自社のオープンモデルが、DeepSeekのR1などの他のオープン推論モデルの性能を上回ることを目指している。
Mistral MagistralやQwenハイブリッドモデルなど競合が激化
OpenAIが初めてオープンモデルをリリースする意向を発表してから数カ月の間に、この分野はより競争が激しくなった。火曜日、しばしばオープンモデルをリリースする別のAIラボであるMistralが、Magistralと呼ばれる初のAI推論モデルファミリーをリリースした。4月には、中国のAIラボQwenが、問題を「推論」するのに時間をかけることと、従来の迅速な応答を提供することを切り替えられるハイブリッドAI推論モデルファミリーをリリースした。
OpenAIがクラウド接続機能など複雑な機能追加を検討
ベンチマークでの性能向上に加えて、OpenAIはオープンAIモデルをより競争力のあるものにするため、いくつかの複雑な機能の追加も検討している。以前報じたところによると、OpenAIの幹部らは、複雑なクエリに対してオープンAIモデルが同社のクラウドホスト型AIモデルに接続できるようにすることを議論している。しかし、これらの機能が最終的なオープンモデルに含まれるかどうかは不明である。
研究者・開発者との関係改善と「歴史の間違った側」からの脱却
OpenAIのオープンモデルのリリースは、同社と研究者・開発者との関係にとって重要であるように見える。Altman氏は以前、OpenAIがモデルのオープンソース化に関して「歴史の間違った側」にいると述べていた。そのイメージを是正するため、同社は業界最高のオープン提供物と競争力のあるオープンモデルをリリースするという巨大なプレッシャーに直面している。
引用元: TechCrunch
OpenAI’s open model is delayed