- OpenAIとMattelが提携、玩具製造とコンテンツ制作に生成AI技術を導入
- 2025年後半に初のAI搭載製品発表予定、ファンエンゲージメント向上が目標
- Mattel従業員がChatGPT Enterpriseにアクセス、製品開発と創造的発想を強化
- Hot Wheels、Polly Pocket等の映画化プロジェクトにAI技術活用の可能性
OpenAI初の玩具メーカーとの戦略的提携
バービーメーカーのMattelとOpenAIが提携し、玩具製造と拡大し続けるIP再パッケージ化パイプラインに生成AIを導入する。この提携は、ニュース出版社や企業向けプレイヤーとライセンシング契約を結んだことはあるが、玩具メーカーとは初めてとなるOpenAIにとって新たな領域を示している。
しかし、これは業界全体に自社を組み込むというAI大手の全体戦略と一致しており、Mattelの成長するエンターテイメント部門でOpenAIに足がかりを与える可能性がある。
Mattelエンターテイメント事業の拡大展開
象徴的な玩具メーカーは、2023年に大ヒット映画「バービー」をリリースして大人の観客を喜ばせた。同社は現在、Hot Wheels、Polly Pocket、Barney、UNO、Masters of the Universeなど他の玩具をベースにした映画を制作中で、TV向けのアニメーションと実写コンテンツの幅広い展開を行っている。
Mattelはデジタルゲームにも進出しており、同社の第1四半期決算報告によると、2026年に初の自社出版ゲームをローンチする予定だ。OpenAIの技術がそのローンチで役割を果たすかどうかの詳細は確認を行っている。
AI搭載製品開発と安全性重視の取り組み
契約の詳細は限定的だが、両社は今年後半に初の「AI搭載製品」を発表する予定で、「安全で思慮深く責任ある方法でファンエンゲージメントを向上させる」ことを目標としている。
「この協力の中心部分として、MattelとOpenAIは市場に出る製品と体験において安全性、プライバシー、セキュリティを重視する」とMattelは声明で述べた。
MattelのチーフフランチャイズオフィサーであるJosh Silverman(ジョシュ・シルバーマン)氏はBloombergに対し、製品は「物理的製品と一部の体験の全スペクトラムにわたる」と述べた。同氏は、Mattelが契約の一部としてOpenAIにIPをライセンスしておらず、作成される製品の完全な管理権を保持していると付け加えた。
ChatGPT Enterprise導入と製品開発強化
契約の一部として、Mattel従業員は「製品開発と創造的発想を強化する」ためにChatGPT EnterpriseなどのOpenAIツールにアクセスできるようになる。
「我々の製品と体験のそれぞれは、ファンにインスピレーションを与え、観客を楽しませ、遊びを通じて生活を豊かにするよう設計されている」とMattelのチーフフランチャイズオフィサーであるJosh Silverman氏は声明で述べた。「AIはその使命を拡大し、新しくエキサイティングな方法で我々のブランドのリーチを広げる力を持っている。OpenAIとの我々の取り組みは、新技術を活用してイノベーションにおけるリーダーシップを固め、新しい遊びの形を再構想することを可能にする。」
次世代技術による伝統ブランドの革新
それがChatGPT搭載バービーを意味するのか、より高速な脚本制作を意味するのかにかかわらず、Mattelの数十年の歴史を持つブランドは次世代のブーストを受けている。この提携により、伝統的な玩具製造業界における AI技術の活用が新たな段階に入ることが期待される。
引用元: TechCrunch
OpenAI and Barbie-maker Mattel team up to bring generative AI to toymaking, other products