OpenAIの生成AIがジブリ風イメージを大量生成、著作権の法的グレーゾーンを露呈と海外でも報道

Sam Altman OpenAI

  • ChatGPTの新AI画像生成機能が公開24時間で、スタジオジブリ風のAIメーム画像が瞬く間にSNSを席巻
  • イーロン・マスク、「指輪物語」、ドナルド・トランプ大統領など、著名人や作品のジブリ風画像が拡散
  • OpenAIのCEOサム・アルトマン氏も自身のプロフィール画像をジブリ風画像に変更
  • AI画像生成技術の著作権問題が再び法的議論の中心に

爆発的に拡散するAIによるジブリ風画像

ChatGPTの新しいAI画像生成機能が公開されてからわずか24時間で、ソーシャルメディアは「となりのトトロ」や「千と千尋の神隠し」で知られるスタジオジブリのスタイルを模倣したAIメーム画像であふれかえっている。イーロン・マスク、「ロード・オブ・ザ・リング」、ドナルド・トランプ大統領など、様々な対象がジブリ風に描かれ、利用者の関心を集めている。OpenAIのCEOサム・アルトマン氏自身も、GPT-4oのネイティブ画像生成機能で作成されたと思われるジブリ風の自身のプロフィール画像を設定している。

著作権の法的グレーゾーン

OpenAIとGoogleの最新のツールは、単純なテキストプロンプトで著作権のある作品のスタイルを再現することを極めて容易にした。しかし、本質的な懸念は、これらのAIツールがいかにしてスタイルを模倣するよう学習されているかという点にある。これらの企業は著作権のある作品を学習に使用しているのか、そしてそれは著作権法に違反しているのかという疑問が浮上している。

知的財産弁護士のエヴァン・ブラウン氏によれば、GPT-4oのネイティブ画像生成機能は現時点で法的グレーゾーンに位置している。スタイルは明示的に著作権で保護されていないため、OpenAIがジブリ映画のような外観の画像を生成したとしても、法律に違反しているわけではないとされる。しかし、同氏は、OpenAIがこの似姿を数百万のジブリ映画のフレームを学習することで達成した可能性を指摘している。

進行中の法的論争

ニューヨークタイムズや複数の出版社がOpenAIを訴追しており、同社が適切な帰属や支払いなしに著作権のある作品でAIモデルを学習したと主張している。Metaや画像生成AIスタートアップのMidjourneyに対しても同様の訴訟が提起されている。

OpenAIの報道担当者は、ChatGPTが「個々の現存するアーティストのスタイル」の複製を拒否する一方で、「より広いスタジオのスタイル」の複製は許可していると述べている。ただし、スタジオジブリの共同創設者である宮崎駿氏のように、独自のスタイルを生み出した現存のアーティストが存在することは注目に値する。

技術の進歩と法的課題

現時点では、OpenAIとGoogleの新しい画像機能は、AIモデルが生成可能な内容において大きな飛躍を示しており、使用量の急増を牽引している。OpenAIは水曜日に、高い需要を理由に無料ユーザー向けの新画像ツールの展開を遅らせた。

これらの企業にとって最も重要なのは現在の需要かもしれないが、その法的正当性については裁判所の判断を待たなければならない。AIと著作権を巡る議論は、今後さらに複雑化することが予想される。

引用元:TechCrunch
OpenAI’s viral Studio Ghibli moment highlights AI copyright concerns

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