OpenAIが政府にChatGPTを実質無料提供、年間1ドルの破格契約

Sam Altman OpenAI

  • OpenAIがGSAと合意し、ChatGPT Enterpriseを連邦機関に年間1ドル(約145円)で提供
  • AnthropicやGoogleとの政府契約競争で圧倒的な低価格戦略を展開
  • トランプ政権のAI行動計画と「反woke AI」大統領令への対応として位置づけ
  • GSAが承認AI事業者リストにOpenAI、Google、Anthropicを追加、MAS契約プラットフォーム活用

GSAとの画期的パートナーシップ契約

OpenAIは、AnthropicやGoogleなどのライバルを出し抜き、連邦機関のワークフローにAIツールを統合させる競争で有利な立場に立とうとしている。

このAIの巨人は、政府の中央購買部門である米国総務管理庁(GSA)と合意に達し、参加する連邦機関にChatGPT Enterpriseを今後1年間、機関あたりわずか1ドル(約145円)で提供する。

このパートナーシップは、GSAがOpenAI、Google、Anthropicを承認AI事業者リストに追加した翌日に発表された。これらの企業は、政府機関が個別に事業者と交渉する必要がないよう、事前交渉済み契約を通じてAIツールにアクセスできる連邦契約プラットフォームであるMultiple Award Schedule(MAS)を通じてツールを提供することになる。

Josh Gruenbaum氏による他社への働きかけ

他のAI企業がこのような大幅割引料金でサービスを提供するかは明らかではないが、GSA連邦調達サービス委員のJosh Gruenbaum(ジョシュ・グリューンバウム)氏は声明で「他のアメリカのAI技術企業がOpenAIの先例に従い、私たちと協力することを奨励する」と述べた。

TechCrunchはAnthropicとGoogleに詳細な情報を求めて連絡を取った。

ChatGPT Enterpriseへのアクセスに加えて、OpenAIは追加60日間の高度モデルの無制限使用を提供している。連邦職員はまた、新しい政府ユーザーコミュニティとOpenAIのツールに慣れ親しむためのカスタマイズされた入門トレーニングリソースにアクセスできる。

政府データのセキュリティ対策

データセキュリティは、機密情報がモデル訓練セットに漏洩することを懸念する政府機関にとって最優先事項だ。TechCrunchは、セキュリティを強化するためにオンプレミスやプライベートクラウドデプロイメントなどの措置が使用されているかどうかを含め、政府データがどのように保護されているかについて詳細をGSAに求めている。

「政府はAIに対して慎重でセキュリティファーストのアプローチを取っている」とGSAの広報担当者はTechCrunchに語った。「これにより、機関がAI主導の効率性から利益を得られるようにしながら、機密情報を確実に保護している。」

トランプ政権のAI政策への対応

OpenAIの割引は、データセンターの建設推進や政府へのAIツール統合の拡大などを目指すトランプ政権のAI行動計画が公表されてから数週間後に提供された。これはまた、政府契約から「woke AI」と「イデオロギー的に中立」でないAIモデルを禁止するトランプ大統領令に続くものでもある。

TechCrunchは、GSAパートナーシップとトランプ大統領令への対応方法について詳しく学ぶため、OpenAIに連絡を取っている。

引用元:TechCrunch OpenAI is practically giving ChatGPT to the government for free

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