OpenAIがChatGPTに新たなビジネス機能を追加、Microsoft・Google製品に挑戦

OpenAI ChatGPT

  • OpenAIがChatGPTの企業採用拡大を狙い2つの新ビジネス機能「Connectors」「Record Mode」を発表
  • Connectorsは Gmail、Outlook、Google Drive、Teams等との連携で独自情報にアクセス可能
  • Record Modeは会議録音・文字起こし・構造化要約・アクションアイテム生成を自動実行
  • Microsoft 365やGoogle Workspaceと直接競合する包括的企業生産性スイートへの拡張を狙う

ChatGPT Connectorsでオフィスアプリ統合を実現

OpenAIは企業採用を深め、MicrosoftやGoogleのオフィス生産性製品に挑戦する最新の取り組みとして、ChatGPTに2つの新しいビジネス機能を発表した。

1つ目は「Connectors(コネクター)」と呼ばれる機能で、ChatGPTをオフィスワーカーが使用するさまざまなアプリに接続できる。Gmail、Outlook、Google Drive、Teams、Dropbox、GitHub、HubSpot、SharePointなどが対象となる。

これにより、ChatGPTはユーザー自身のコンピューター内の独自情報にアクセスし、それに応じて回答を作成できるようになる。この統合により、ユーザーの検索、計画、リアルタイムでの協業方法が変革される可能性がある。

OpenAIの製品デモでの例では「Q2のマーケティングと製品戦略について最新情報を教えて。Q2で最も収益を上げた機能は何か?」というプロンプトが示された。

手動接続でセキュリティ確保

Connectorsを使用するには、ユーザーは手動でChatGPTをアプリに接続する必要がある。ChatGPTのプロフィールに移動し、設定をクリックしてからConnectorsを選択。利用可能なアプリケーションに接続する。(一部のアプリは管理者の承認が必要な場合がある。)

Connectorsは今週、Plus、Pro、Teams、Enterprise、Education加入者向けに展開される。

Record Modeで会議を「第二の記憶」に変換

2つ目の機能は「Record Mode(録音モード)」だ。会議の会話を録音・文字起こしし、アクションアイテムやタイムスタンプ付き引用を含む構造化された要約を自動生成する。ChatGPTは過去の会議のメモも思い出すことができる。

これにより、ChatGPTはOpenAIが「第二の記憶」と呼ぶものになり、議論を思い出し、決定を表面化し、話された内容に基づいてフォローアップ文書を起草することさえ可能になる。

ChatGPTは要約や文字起こしをメール、プロジェクト計画、さらにはコードに変換できる。この機能は、マイクアイコンの隣にある円を通じてアクセスできる。

この機能は現在Teams加入者向けに提供されており、Enterprise、Education加入者向けのアクセスは近日中に開始される予定だ。

Microsoft・Google Workspaceとの直接競合へ

これらの機能は、ChatGPTを包括的な企業生産性スイートに拡張し、Microsoft 365やGoogle Workspaceと直接競合するOpenAIの意図を示している。

Bain Capital VenturesのパートナーSaanya Ojha(サーニャ・オージャ)氏は、LinkedInの投稿で「ChatGPTは切り替えるツールではなく、操作する基盤になりたがっている」と述べた。「MicrosoftはOpenAIの重要なパートナーだが、CopilotとChatGPTが衝突し始めている。文字起こし、調査、アクションアイテムなどの機能は、Microsoft 365のCopilotと重複している。」

プラットフォーム間相互運用性を重視

それぞれのエコシステムに密接に統合されているMicrosoft 365やGoogle Workspaceとは異なり、OpenAIのアプローチはプラットフォームとデータソース間の相互運用性を重視している。

OpenAIは、すべてのコネクターとデータクエリが既存のユーザー権限を尊重することを強調した。

引用元:PYMNTS.com
OpenAI Gives ChatGPT More Business Features

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