Meta、XGS Energyと提携でAI需要対応150MW地熱発電所建設

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  • MetaがXGS Energyと提携、ニューメキシコ州に150MW地熱発電所建設を発表
  • AI・データセンター需要急増に対応、24時間稼働の無排出電力を確保
  • 先進地熱技術で2030年までに新データセンター需要の3分の2を供給可能
  • Google、Fervo Energy等テック大手も地熱エネルギー投資を本格化

Meta AI事業拡大と地熱発電への戦略転換

Metaは地熱エネルギーに注目する最新のテック企業となり、木曜日にスタートアップXGS Energyとニューメキシコ州で150メガワットの地熱発電所を開発する契約を発表した。XGS Energyはまだ発電所の建設場所を明かしておらず、Metaもまだ電力購入契約ではなく、同州で「地熱エネルギー開発を推進する」合意であることを除いて契約の詳細を明かしていないとMeta広報担当者が語った。

最近、テック企業、データセンター開発者、投資家がこの技術に注目している。地熱は排出物を生成することなく24時間電力を生成できるため、AIサービスを大規模展開するハイパースケーラーにとって魅力的な組み合わせだ。

AI・データセンター需要と先進地熱技術の可能性

より深く掘削してより高温の岩盤にアクセスする先進地熱技術は、Rhodium Groupによると、2030年までに米国の新データセンター需要のほぼ3分の2を満たすのに十分な電力を生成できる可能性がある。この技術は、ChatGPTやMeta AIなどの生成AI サービスが爆発的に成長する中で、持続可能な電力供給の重要な解決策として位置づけられている。

多くの地熱スタートアップは、水を1つの井戸に注入し、岩の亀裂を通して流れさせてから別の井戸から抽出するオープンループ設計を追求している。時間が経つにつれて、その水の一部は地中に失われる。

XGS Energy独自技術とクローズドループシステム

一方、XGS Energyは密閉された井戸内のクローズドループを通して水を送り、水の損失を最小限に抑える。また、井戸ケーシングの外側に独自の泥を注入して、岩からループへのより多くの熱伝達を助ける革新的な技術を採用している。

XGS EnergyとMetaの提携は、地熱スタートアップが積み重ねた一連の契約の最新版だ。この技術は特に、AI処理に必要な大量の電力を安定的に供給できる点で、従来の再生可能エネルギーよりも優位性を持つ。

地熱エネルギー業界の投資拡大とAI電力需要

水曜日、Fervo Energyは世界最大の地熱発電所となるCape Station発電所の作業を継続するため2億600万ドル(約299億円)の資金調達を確保した。同社の勢いは、早ければ来年にも上場する可能性があるとの憶測を呼んでいる。

4月、Googleは台湾での運営に電力を供給するため、Baseload Capitalから10メガワットの地熱を購入すると発表した。この検索大手はまた、ネバダ州のデータセンターに電力を供給するためFervoとの契約も結んでいる。これらの動きは、AI検索機能やクラウドサービスの拡大に伴う電力需要の急増に対応したものだ。

テック業界の持続可能エネルギー投資戦略

XGS Energyは昨年、カリフォルニア州で商業規模のプロトタイプ開発を支援するため2,000万ドル(約29億円)のシリーズAを調達した。この資金は、AI・機械学習ワークロードの増加に対応する安定した電力供給基盤の構築に向けた重要な投資となっている。

テック大手各社の地熱エネルギーへの投資拡大は、AI技術の普及と共に急増するデータセンターの電力需要に対する持続可能な解決策を模索する業界の動向を反映している。

引用元: TechCrunch
Meta teams with XGS Energy to build a 150 MW geothermal power plant

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