- Metaが米連邦取引委員会(FTC)によるInstagramとWhatsApp買収をめぐる5年間の反トラスト訴訟で勝訴
- James Boasberg連邦地裁判事、2012年のInstagram買収(10億ドル)と2014年のWhatsApp買収(190億ドル)が反トラスト法違反ではないと判断
- Mark Zuckerberg氏の「時間を買っている」との内部メールが証拠として浮上
- 裁判官はTikTokなどの競合の存在を理由に、Metaが現在独占企業ではないと判断
5年に及ぶFTC訴訟でMetaが勝訴
5年間を経て、Metaは米連邦取引委員会(FTC)によるInstagramとWhatsAppの買収をめぐる訴訟から勝利を収めた。
火曜日に公開された意見書で、米連邦地方裁判所のJames Boasberg(ジェームズ・ボーズバーグ)判事は、Metaが2012年にInstagramを10億ドル(約1,500億円)で、2014年にWhatsAppを190億ドル(約2.85兆円)で買収した際に反トラスト法に違反していたことをFTCが証明できなかったと述べた。
Zuckerberg氏「時間を買っている」内部メールが証拠に
FTCは、当時Facebookと呼ばれていたMetaがInstagramの急速な成長とそれがもたらす可能性のある競争を懸念していたことを示す証拠を表面化させることには成功した。
「これを見る1つの方法は、私たちが本当に買っているのは時間だということです」とMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏は2012年2月に書いた。裁判中に浮上した内部Facebook電子メールによるものだ。「たとえ新しい競合が現れたとしても、今Instagram、Path、Foursquareなどを買収すれば、誰かが再び彼らの規模に近づく前に、彼らのダイナミクスを統合するために1年以上の時間が得られるでしょう。」
焦点は「当時の独占」ではなく「現在の独占」
しかし、Boasberg判事は、Metaが当時独占企業として行動していたかどうかを判断していたのではなく、むしろ現在独占企業であるかどうかを判断していた。Boasberg判事は、Metaに競争相手がいる証拠としてTikTokのようなアプリを指摘した。
「連邦取引委員会がこの反トラスト訴訟を提起したわずか5年前に存在していた状況は著しく変化しました」とBoasberg判事は意見書で述べた。「かつてはアプリをソーシャルネットワーキングとソーシャルメディアの別々の市場に分割することが理にかなっていたかもしれませんが、その壁はその後崩壊しました。」
引用元:TechCrunch Meta wins antitrust trial as judge denies that it’s a monopoly
https://techcrunch.com/2025/11/18/meta-wins-antitrust-trial-as-judge-denies-that-its-a-monopoly/

