- アイルランドのデータ保護委員会(DPC)が、イーロン・マスク氏所有のX社に対する調査を開始
- 欧州ユーザーの個人データを生成AI「Grok」の学習に利用した疑いで調査へ
- X社は2024年にユーザーを自動的にxAIとのデータ共有に同意させる形で設定変更
- アイルランド規制当局はGDPR規則下で企業の全世界収益の最大4%の罰金を科す権限を保有
アイルランドDPC、X社のGrok AI学習に関する調査を開始
アイルランドのデータ規制当局であるデータ保護委員会(DPC)は金曜日、イーロン・マスク氏のX社に対し、同ソーシャルメディアプラットフォームが欧州ユーザーから収集した個人データをGrokの学習に利用した件について調査を開始したと発表した。
ロイター通信の報道によると、DPCは欧州ユーザーによる公開投稿に「含まれる」個人データを生成AIモデルの学習目的でX社がどのように処理しているかを調査するという。この強力なアイルランドのプライバシー規制当局は過去に、マイクロソフト、TikTok、メタに罰金を科してきた。メタに対する罰金の総額はほぼ30億ユーロ(約4,000億円)に達している。
X社のデータ共有設定変更とxAIによる買収
X社は2024年、マスク氏のAI企業であるxAIとのデータ共有にユーザーを自動的に同意させる形で設定を変更した。これはAIチャットボット「Grok」の学習を目的としたものだった。先月、マスク氏はxAIがX社を買収したと発表している。
アイルランドのデータ規制当局は、EUの一般データ保護規則(GDPR)に基づき、企業の全世界収益の最大4%の罰金を科す権限を有している。GDPRは企業が個人データを処理する際に有効な法的根拠を持つことを要求している。同機関の今回の調査は、昨年X社が欧州ユーザーデータをAI学習のために処理することを制限する裁判所命令を求めた後に実施されるものである。
引用元:TechCrunch
Ireland’s data regulator investigates X’s use of European user data to train Grok