DeepSeek、インドでの展開承認へ – ローカルサーバーでAIモデルの運用開始を計画

DataCenter

  • インド政府が中国のAI企業DeepSeekのAIモデルを国内サーバーでホスティングすることを承認。
  • インドは新設のAIコンピューティング施設で約1.9万基のGPUを稼働予定。市場価格から最大47%割引でのAIコンピューティングサービスを提供へ。
  • 今後2~3年間でハイパースケーラーとデータセンターに300億ドル(約4.5兆円)の投資を見込む。

DeepSeekのインド展開

インドのVaishnaw(バイシュナウ)IT大臣は1月30日、中国のAI企業DeepSeekの進展を評価し、同社の大規模言語モデルを国内サーバーでホスティングする計画を明らかにした。2020年以降、インドは国家安全保障上の懸念からTikTokやWeChatを含む300以上の中国関連アプリやサービスを禁止してきたが、今回のDeepSeekの承認は異例の対応となる。承認の条件として、インドのデータローカライゼーション要件に従い、インドユーザーのデータを国内で保存・処理することが求められている。

「DeepSeekに関するデータプライバシーの問題は、インドのサーバー上でオープンソースモデルをホストすることで対処できます」とバイシュナウ氏は業界会議で述べている。

インドのAIコンピューティング施設の詳細

DeepSeekのモデルは、インドの新設AIコンピューティング施設でホスティングされる予定だ。同施設は18,693基のGPUを備え、当初目標のほぼ2倍の規模となっている。約13,000基がNVIDIA H100 GPU、約1,500基がNVIDIA H200 GPUで構成され、約10,000基が既に展開可能な状態にある。また、インド国内企業向けに、標準的なAIコンピューティングサービスを市場価格から42%割引、高精度コンピューティングを47%割引で提供する計画だ。

インドのAI開発戦略

Vaishnaw氏は、今後2~3年間でハイパースケーラーとデータセンターに300億ドル(約4.5兆円)の投資が見込まれると予測している。また、インド最大の複合企業の一つであるRelianceは、容量3ギガワットの世界最大規模となる可能性のあるデータセンターをJamnagarに建設する計画だ。さらに、農業、気候変動、学習障害に焦点を当てた18のAIアプリケーションが初期資金提供の対象として選定されている。

DeepSeekは550万ドル(約8.25億円)という比較的小規模な予算で開発したR1「推論」モデルをリリースし、技術業界に衝撃を与えた。これによりNVIDIAの時価総額は一時6,000億ドル(約90兆円)下落した。このモデルは著作権問題や米国の輸出規制に関する激しい議論を引き起こしている。

引用元:TechCrunch
India lauds Chinese AI lab DeepSeek, plans to host its models on local servers

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