AI投資拡大:サウジアラビアHumain社が100億ドルVCファンド設立計画

Donald Trump

  • サウジアラビア国有AI企業Humain社が100億ドル(約15兆円)規模のベンチャーファンド「Humain Ventures」設立を計画
  • Andreessen Horowitz、OpenAI、Elon Musk氏のxAI等の米国企業と投資戦略について協議中
  • 2030年までに世界のAI訓練・推論処理の7%を担う計画で、総投資額は770億ドル(約11.5兆円)規模
  • Trump政権の新政策により米テック企業との提携が促進され、Nvidia、AMD、Qualcomm等と既に契約締結

Humain社、グローバルAI投資で攻勢

サウジアラビアの国有AI企業であるHumain社が、米国、欧州、アジアのスタートアップ投資を目的とした100億ドル(約15兆円)規模のベンチャーファンド「Humain Ventures」の設立を計画していることが、Financial Timesの報道で明らかになった。同社のCEOであるTareq Amin(タレク・アミン)氏が計画の詳細を語った。

Humain社は現在、米国の著名ベンチャーキャピタルであるAndreessen Horowitz、AI開発大手のOpenAI、Tesla CEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏が設立したxAIなどの企業と、投資計画について協議を進めている。また、同社は米国企業に対してデータセンター事業の株式売却も検討中である。

データセンター事業での戦略的提携

Amin氏は売却先企業の具体名は明かさなかったものの、「データセンター分野の巨大企業」であることを示唆した。Humain社は今月初めに設立されたばかりで、ドナルド・トランプ米大統領と複数のテック業界関係者の訪問に先立って発足した経緯がある。

トランプ政権の新たな政策イニシアチブにより、NvidiaやAMDを含む米国のテクノロジー供給企業がサウジアラビア企業との取引を行うことが可能になった。これまでにHumain社は、Qualcomm、Nvidia、AMD、そしてAmazonと契約を締結している。

2030年までに世界AI処理の7%を目標

Humain社は2030年までに1.9ギガワットのデータセンター容量を構築する計画を掲げている。同社の目標は、2030年までに世界のAI訓練および推論処理の7%を担うことで、この取り組み全体に要する費用は約770億ドル(約11.5兆円)と見積もられている。

この大規模投資計画は、サウジアラビアがAI分野における世界的なプレイヤーとしての地位確立を目指す野心的な戦略の一環である。Humain Venturesの設立により、同国は世界各地のAI関連スタートアップへの投資を通じて、テクノロジー分野での影響力拡大を図る構えだ。

引用元:TechCrunch
Humain planning $10B VC fund to invest in US, European, and Asian startups

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