Google、新薬開発のための新「オープン」AIモデルをリリース計画

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  • Googleが創薬向けの「オープン」AIモデルコレクション「TxGemma」を開発中
  • AIモデルは「通常のテキスト」と化学物質、分子、タンパク質などの「治療エンティティ」の構造の両方を理解可能
  • 創薬分野のAI活用に対して大手製薬会社や投資家が熱心な姿勢を示している
  • 投資家はこれまでに創薬AI分野に600億ドル(約9兆円)を投資している

Googleが発表した創薬向けAIモデル「TxGemma」

火曜日にニューヨークで開催された健康に焦点を当てたイベントで、Googleは創薬のための「オープン」AIモデルコレクション「TxGemma」を開発していると発表した。

同社によると、このAIモデルは今月後半にGoogleのHealth AI Developer Foundationsプログラムを通じてリリースされる予定で、「通常のテキスト」と化学物質、分子、タンパク質などを含む様々な「治療エンティティ」の構造の両方を理解できるという。

創薬プロセスの効率化を目指すGoogle

「治療薬の開発はコンセプトから承認使用まで長く費用のかかるプロセスであるため、私たちはより広い研究コミュニティと協力して、この開発をより効率的にする新しい方法を見つけようとしている」とGoogleのチーフヘルスオフィサーであるKaren DeSalvo(カレン・デサルボ)氏はブログ投稿で述べている。「研究者はTxGemmaに質問して、新しい治療法の潜在的な重要な特性、例えば安全性や有効性などを予測するのに役立てることができる」

Googleはモデルのライセンスが商業利用、カスタマイズ、微調整を許可するかどうかについては言及していない。TechCrunchは詳細情報を求めて同社に問い合わせており、回答があれば更新する予定だ。

創薬におけるAI活用の現状と課題

Googleのスピンアウト企業であるIsomorphic Labsを含む無数の企業が、AIがいつか最初の研究開発段階を劇的に加速することで創薬に革命をもたらすと約束している。いくつかの成功例はあるものの、AIは実験室で即座に魔法のような解決策を提供するには至っていない。

ExscientiaやBenevolentAIなど、創薬にAIを採用している複数の企業は、近年、高い注目を集めた臨床試験の失敗を経験している。また、Google DeepMindのAlphaFold 3のような創薬のための主要AIシステムの精度は、広く変動する傾向がある。

大手製薬会社と投資家の熱心な姿勢

それでも、大手製薬会社と投資家はこの技術の可能性に熱心な様子だ。1月、製薬大手のEli LillyとNovartisとパートナーシップを結んでいるIsomorphicは、AIで設計された薬の試験が今年中に開始される見込みだと述べた。ある推計によると、460以上のAIスタートアップが創薬に取り組んでおり、投資家はこれまでにこの分野に600億ドル(約9兆円)を投資している。

引用元:TechCrunch
Google plans to release new ‘open’ AI models for drug discovery

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