- 5月20日から21日に開催されるGoogle I/Oでは、最新Gemini Ultraモデルの発表が有力視される
- Gemini有料プランに「Premium Plus」と「Premium Pro」の2つの新プランが登場する可能性
- プロジェクト「Astra」や「Mariner」などAIエージェント関連の新技術も披露される見込み
- NotebookLMの新機能として「Video Overviews」ツールが登場する可能性があることが判明
Google I/O 2025開催概要とAI重視の流れ
Googleの年間最大の開発者会議であるGoogle I/Oが間近に迫っている。5月20日から21日にかけてマウンテンビューのショアライン・アンフィシアターで開催されるこのイベントでは、Google製品ポートフォリオ全体にわたる発表が行われる予定だ。Android、Chrome、Google検索、YouTubeに関する多くのニュースとともに、GoogleのAI搭載チャットボットであるGeminiに関する重要な発表が期待される。
なお、Androidに関してはGoogle I/Oに先立つ5月14日に「The Android Show」という別イベントが開催され、Android 16の詳細が発表される予定だが、本記事ではGoogleのAI技術に焦点を当てる。
Gemini Ultraの新モデルと新たな有料プラン
AIは現在の技術トレンドであり、Googleは競合他社と同様、この分野に多額の投資を行っている。Google I/Oでは、Googleの主力AIモデルファミリーであるGeminiに新たな追加(または複数の追加)が発表される見通しだ。過去数週間のリークによると、Googleのトップライン製品であるGemini Ultraモデルの更新版が登場するとされている。
このアップグレードされたGemini Ultraに伴い、より高価なGeminiサブスクリプションが導入される可能性がある。現在、GoogleはGeminiチャットボットの追加機能をアンロックするため、単一のプレミアムティアであるGemini Advanced(月額20ドル(約3,000円))を提供している。しかし、Googleはまもなく「Premium Plus」と「Premium Pro」という2つの新プランを発表する可能性がある。これらのプランにどのような特典が付与され、Gemini Advancedと比較してどのような価格設定になるかはまだ明らかになっていない。
プロジェクト「Astra」と「Mariner」の展望
GoogleはI/Oで、リアルタイムのマルチモーダル理解のためのAIアプリと「エージェント」を構築する広範な取り組みである「Astra」についても言及するだろう。また、ユーザーに代わってウェブ全体をナビゲートし行動を起こすGoogleのAI「エージェント」である「Project Mariner」も議題に上る可能性が高い。Xのユーザーたちは、GoogleのAI Studio開発者プラットフォームのコードに「Computer Use」への言及を発見しており、これはMarinerに関連する可能性がある。
AIエージェントはGoogleが強化している重要分野であり、これらの技術はウェブ閲覧からタスク自動化まで幅広い用途に応用できる可能性を秘めている。
NotebookLMの「Video Overviews」機能
昨年のGoogle I/Oでは、LearnLMという教育アプリケーション向けに微調整されたモデルセットを含む、AIをテーマにしたいくつかのサプライズが発表された。今年のサプライズの一つとして、Googleの話題を呼んだポッドキャスト生成サービスであるNotebookLMのアップグレードが予想される。リークされたコードからは、「Video Overviews」ツールの存在が明らかになっており、これはビデオサマリーを作成するツールと推測される。おそらくGoogleのVeo 2ビデオ生成モデルを活用したものだろう。
NotebookLMは、長文の文書やインタビューからインサイトを引き出し、ポッドキャスト形式でまとめる機能で注目を集めた。Video Overviewsがこれに加わることで、テキストだけでなく映像コンテンツの分析・要約能力も強化される見込みだ。
オープンAIモデル「Gemma」の展開
公式のI/Oスケジュールによると、The Android ShowとI/Oの基調講演に続いて、Googleは多くのテーマについて議論する予定だ。スケジュールには、ChromeとGoogle Cloud、Googleプレイ(Androidアプリストア)、Android開発ツール、そしてGoogleの「オープン」AIモデルコレクションであるGemmaに関するセッションが記載されている。
Gemmaは、Googleがオープンソースとしてリリースしている比較的小型のAIモデルだが、多くの開発者にとって重要なリソースとなっている。新たなモデルサイズやチューニング手法、応用例などが発表される可能性がある。
Google I/O 2025は、AI技術の最新動向を把握する上で重要なイベントとなりそうだ。特にGeminiの新モデルやNotebookLMの新機能など、実用的なAIツールの進化に注目が集まる。
引用元:TechCrunch
Google I/O 2025: What to expect, including updates to Gemini and Android 16