- Googleが、学校現場における生成AI「Gemini」の活用を支援するため、「学校のためのプロンプトライブラリ」を無料で公開した。
- このライブラリには、授業準備や校務、生徒へのフィードバックなどに役立つ具体的なプロンプト例が多数収録されている。
- 教育関係者は、このリソースを活用することで、Geminiをより効果的に教育活動に取り入れることが期待される。
- 資料は日本語に対応しており、プロンプト作成のポイントも解説されている。
Google、学校現場へのAI普及を支援
Googleは、学校現場における生成人工知能(AI)「Gemini(ジェミニ)」の活用を支援することを目的としたリソース、「学校のためのプロンプトライブラリ」を無料で公開した。これは、教職員がGeminiを日々の教育活動に効果的に取り入れるための具体的な手法を示すものとなる。
「学校のためのプロンプトライブラリ」の概要と内容
無料でダウンロード提供されている「学校のためのプロンプトライブラリ」は、Geminiに入力することで教育活動に役立つアウトプットが得られるプロンプト(AIへの指示文や質問文)の具体例を集めた資料である。日本語に対応したPDF形式で提供されており、学校関係者がすぐに活用できるよう配慮されている。
このライブラリには、教員や管理職、さらには児童生徒自身がAIを使う場面を想定した多様なプロンプト例が掲載されている。例えば、教員向けには、朝のホームルームでの児童生徒への声かけのアイデア出し、授業で使う確認テストの作成、学級通信の草稿作成といった日常業務を効率化するためのプロンプトが紹介されている。管理職向けには、朝会スピーチの作成支援や保護者説明会資料の構成提案、情報モラル教育の教材案作成といった活用例が収録されている。
資料は「基本編」と「応用編」で構成されており、基本的な文書作成支援から、部活動の案内文、式辞、保護者向け文書など、学校生活全体の様々な場面での活用が提案されているのが特徴だ。また、プロンプトの構成要素(人物、内容、形式や語調、制約、例)を色分けして示すなど、プロンプト作成のポイントも解説されており、利用者が効果的なプロンプトを作成するスキルを習得できるよう支援する内容となっている。
教育現場におけるGemini活用の促進
Googleがこのプロンプトライブラリを公開した狙いは、生成AIに対する教育現場の関心が高まる中で、教職員がGeminiをより手軽に、そして効果的に活用できるよう具体的な手助けをすることにある。これにより、教員の業務負担を軽減し、生徒一人ひとりに向き合う時間の創出や、学びの個別最適化の実現を後押しすることが期待される。
生成AIの教育現場での利用にあたっては、情報の正確性や倫理的な使用といった課題も指摘されているが、GoogleはGeminiの利用に同社のAI原則を適用するなど、安全な利用環境の提供にも配慮している姿勢を示している。今回のプロンプトライブラリの提供は、教育現場におけるAI活用の具体的な方法論を示すことで、生成AIの教育への浸透を一層加速させる可能性がある。
引用元:Ledge.ai
Google、学校現場における生成AI「Gemini」の活用を支援:「学校のためのプロンプトライブラリ」を無料公開