- Googleがターミナルからローカル実行可能なエージェント型AIツール「Gemini CLI」を発表
- OpenAI Codex CLIやAnthropic Claude Codeと直接競合する開発者向けコマンドラインツール
- Apache 2.0ライセンスでオープンソース化、無料ユーザーは1分間60リクエスト・1日1,000リクエストまで利用可能
- コーディング以外にもVeo 3での動画作成、Deep Research agentでの調査レポート生成などの機能を提供
GoogleがGemini AIモデルを開発者のコーディングワークフローに統合
Googleは水曜日、開発者が既にコーディングを行っている場所により近い位置にGemini AIモデルを配置する新しいエージェント型AIツールを発表した。
同社は、ターミナルからローカルで実行するよう設計されたエージェント型AIツール「Gemini CLI」の発表を行った。この新しいツールは、GoogleのGemini AIモデルをローカルのコードベースに接続し、開発者が自然言語でリクエストを行うことを可能にする。例えば、混乱するコードセクションの説明、新機能の作成、コードのデバッグ、コマンドの実行などをGemini CLIに依頼できる。
OpenAI Codex CLIやAnthropic Claude Codeとの直接競争
Gemini CLIは、開発者がコーディングワークフローでAIモデルを使用するためのGoogleの取り組みの一部だ。Googleは現在、Gemini Code AssistやJulesなどの非同期AIコーディングアシスタントなど、AIコーディングツールのラインナップを提供している。しかし、Gemini CLIは、OpenAIのCodex CLIやAnthropicのClaude Codeなど、他のコマンドラインAIツールと直接競合する。これらのツールは、他のAIコーディングツールよりも統合が簡単で、高速かつ効率的な傾向がある。
Googleが4月にGemini 2.5 Proを発表して以来、同社のAIモデルは開発者の間で人気となっている。Gemini 2.5 Proの人気は、CursorやGitHub Copilotなどのサードパーティ製AIコーディングツールの使用を促進し、これらのツールは巨大なビジネスとなった。これに対応して、Googleは近か月、社内製品を提供することでこれらの開発者との直接的な関係構築を試みている。
コーディング以外の多様な機能を提供
多くの人がGemini CLIをコーディングに使用する一方で、同社はこのツールが他のタスクも処理するよう設計されたと述べている。開発者は、GoogleのVeo 3モデルで動画を作成したり、同社のDeep Research agentで調査レポートを生成したり、Google検索を通じてリアルタイム情報にアクセスしたりするためにGemini CLIを活用できる。Googleはまた、Gemini CLIがMCPサーバーに接続でき、開発者が外部データベースに接続できるとも述べている。
Apache 2.0ライセンスでオープンソース化、寛大な使用制限を設定
採用を促進するため、GoogleはGemini CLIを通常最も寛容とされるApache 2.0ライセンスの下でオープンソース化している。同社は、開発者のネットワークがGitHub上でプロジェクトに貢献することを期待していると述べている。
Googleはまた、Gemini CLIの採用を促進するために寛大な使用制限を提供している。無料ユーザーは1分間に60回のモデルリクエストと1日1,000回のリクエストが可能で、これは開発者がツールを使用する際の平均リクエスト数のおよそ2倍だと同社は述べている。
AIコーディングツールの急速な普及とセキュリティリスク
AIコーディングツールの人気が急速に高まっている一方で、その使用にはリスクが伴う。Stack Overflowの2024年調査によると、AIツールの精度を信頼している開発者はわずか43%だった。複数の研究により、コード生成AIモデルは時折エラーを導入したり、セキュリティ脆弱性の修正に失敗したりする可能性があることが示されている。
引用元:TechCrunch
Google unveils Gemini CLI, an open source AI tool for terminals