- GoogleのAI OverviewsやAI Modeなどのツールがニュースパブリッシャーのトラフィックを激減させている
- The New York Timesのオーガニック検索からのトラフィック比率が2022年の44%から2025年4月には36.5%に低下
- ユーザーがチャットボットで直接回答を得られるため、Googleの青いリンクをクリックする必要性が減少
- パブリッシャーはAI企業とのコンテンツライセンス契約により新たな収益源確保に奔走
AI機能のパブリッシャーへのトラフィックの影響
Wall Street Journalの報道によると、GoogleのAI Overviewsや他のAI搭載ツール(チャットボットを含む)が、ニュースパブリッシャーのトラフィックに壊滅的な打撃を与えている。
現在、人々はチャットボットに直接質問して回答を得ることができるため——時にはパブリッシャーの知らないうちにニュースコンテンツから生成された回答——Googleの青いリンクをクリックする必要がなくなった。これによりニュースサイトへの参照が急落し、質の高いジャーナリズムを維持するために必要なトラフィックがパブリッシャーから断たれている。
Google AI OverviewsとAI Modeの検索結果への影響
Googleは昨年、検索結果要約ツールであるAI Overviewsをリリースした。Journal紙によると、その展開は旅行ガイド、健康情報、商品レビューなどのサイトのトラフィックに打撃を与えた。GoogleのChatGPT競合サービスであるAI Modeは、さらに大きなトラフィック減少をもたらすと予想される。同機能は外部リンクを減らし、会話調で応答する。
具体的なトラフィック減少データ
Wall Street Journalの報道で引用されたSimilarwebのデータによると、The New York Timesについては、同紙のデスクトップとモバイルサイトへのオーガニック検索からのトラフィック比率が2025年4月には36.5%まで低下し、3年前の44%から減少した。
Googleの主張と実際のパブリッシャーへの影響の乖離
Googleは異なる見解を示している。5月のGoogle開発者会議で、同社はAI Overviews機能が検索トラフィックを押し上げたと述べた——ただし、パブリッシャーにとってはそうでない可能性がある。
パブリッシャーのビジネスモデル転換への取り組み
The AtlanticやThe Washington Postなどのパブリッシャーは、ジャーナリズムへのこの脅威に対抗するため、業界がビジネスモデルを迅速に転換する必要性について言及している。一部のパブリッシャーは追加の収益源を求めて、AI企業とのコンテンツ共有契約に頼っている。
主要パブリッシャーのAI企業との提携事例
The Timesは最近、同社の編集コンテンツをライセンス供与してテック大手のAIプラットフォームの訓練に使用するため、Amazonと契約を締結した。The Atlanticを含む複数のパブリッシャーがOpenAIとの協力に署名している。AIスタートアップのPerplexityの計画では、そのチャットボットがクエリへの応答でパブリッシャーのコンテンツを表示した際に、ニュースパブリッシャーと広告収益を共有するとしている。
引用元:TechCrunch
Google’s AI search features are killing traffic to publishers