ChatGPTのディープリサーチ機能、GitHubコネクタでコード解析が可能に

OpenAI

  • OpenAIがChatGPTのディープリサーチ機能に初の「コネクタ」としてGitHub連携を発表
  • 開発者はコードベースやエンジニアリングドキュメントについての質問が可能に
  • コード構造の要約や製品仕様の技術タスクへの分解など多様な用途に対応
  • OpenAIは同日、o4-miniモデルとGPT-4.1 nanoモデルのファインチューニング機能も発表

GitHubコネクタでAIコード分析が進化

OpenAIは、AI駆動の「ディープリサーチ」機能をGitHubのコードベース分析能力で強化している。5月8日、OpenAIは同社のディープリサーチ機能向けの初の「コネクタ」を発表した。ChatGPTディープリサーチは、ウェブやその他のソースを横断的に検索し、特定のトピックに関する詳細な調査レポートをまとめるツールだ。この新機能により、ChatGPTディープリサーチがGitHubと連携(ベータ版)し、開発者がコードベースやエンジニアリングドキュメントについて質問できるようになる。

OpenAIの広報担当者によると、このコネクタは今後数日のうちにChatGPT Plus、Pro、Teamユーザーに提供され、Enterprise版とEdu版のサポートも近日中に開始される予定だ。

外部プラットフォーム連携でAIチャットボットの有用性向上

ChatGPTディープリサーチ向けのGitHubコネクタは、AI企業が自社のAIチャットボットを外部のプラットフォームやサービスと連携させる方法を構築し、その有用性を高めようとしている中で登場した。例えば、Anthropicは最近、アプリがAIチャットボットClaudeにパイプラインを提供する「Integrations」を発表した。OpenAIは数年前にChatGPT向けのプラグイン機能を提供していたが、GPTsと呼ばれるカスタムチャットボットを優先するために廃止した。

「ユーザーからは、ChatGPTのディープリサーチエージェントが非常に価値があるため、ウェブだけでなく内部ソースにも接続してほしいという声をよく聞きます」とOpenAIのビジネスプロダクト責任者であるネイト・ゴンザレス(Nate Gonzalez)氏はLinkedInのブログ投稿で述べている。「そのため、本日最初のコネクタを導入します。」

多様なコード分析機能を提供

新しいChatGPTディープリサーチGitHubコネクタは、コードベースに関する質問に答えるだけでなく、製品仕様を技術的なタスクと依存関係に分解したり、コード構造やパターンを要約したり、実際のコード例を使用して新しいAPIの実装方法を理解したりする機能をChatGPTユーザーに提供する。

もちろん、ChatGPTディープリサーチが幻覚を起こすリスクはある—現存するAIモデルで自信を持って誤った情報を作り出すことがないものはない。しかしOpenAIは、この新機能を専門家の代替ではなく、潜在的な時間節約ツールとして売り込んでいる。

OpenAIの広報担当者によると、ChatGPTは組織の設定を尊重し、ユーザーは既に閲覧を許可されているGitHubコンテンツと、ChatGPTと明示的に共有されているコードベースのみを見ることができるという。

OpenAIのコーディング支援ツールへの投資

OpenAIはコーディング支援ツールへの投資を続けており、最近ではCodex CLIと呼ばれるターミナル向けのオープンソースコーディングツールを発表し、ChatGPTデスクトップアプリを更新して、開発者向けのコーディングアプリでコードを読み取れるようにした。同社はプログラミングを自社モデルの主要なユースケースと見なしている。

その証拠に、OpenAIはAI駆動のコーディングアシスタントであるWindsurfを30億ドル(約4,500億円)で買収することで合意したと報じられている。

モデルのファインチューニング機能も拡大

5月8日のOpenAIの他のニュースとしては、特定のアプリケーション向けに新しいモデルをカスタマイズしたい開発者向けにファインチューニングオプションを発表した。開発者は現在、OpenAIの「推論」モデルである「o4-mini」を、同社が「強化ファインチューニング」と呼ぶ技術を通じてファインチューニングできるようになった。この技術はタスク固有の評価を使用してモデルのパフォーマンスを向上させる。

ファインチューニングは同社のGPT-4.1 nanoモデルにも導入された。OpenAIによると、認証済みの組織のみがo4-miniをファインチューニングできる。一方、GPT-4.1 nanoのファインチューニングは、すべての有料開発者が利用可能だ。

OpenAIは4月に、特定のモデルと開発者機能を、IDやその他の身分証明書の提出を必要とする認証の背後に置いた。同社は、これが乱用を防ぐために必要だと主張している。

引用元:TechCrunch
ChatGPT’s deep research tool gets a GitHub connector to answer questions about code

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