- Baiduが人工知能機能を追加し、検索製品の10年来最大のオーバーホールを実施
- TencentやDeepSeekなどのAI競合他社からの圧力に対応
- アナリストは従来の検索プレイヤーではなく、DeepSeekのような急速に発展する競合他社に先行するための動きと分析
- 検索ボックスの文字数制限を28文字から1000文字以上に拡張、音声・画像・ファイルでの検索も可能に
Baidu、AI統合で検索プラットフォームを全面刷新
中国のテクノロジー大手Baidu(バイドゥ)は、人工知能を活用してコア検索プラットフォームを強化し、10年間で最大の製品オーバーホールを実施した。
アナリストはCNBCに対し、この動きは従来の検索プレイヤーではなく、DeepSeek(ディープシーク)のような急速に発展する競合他社に先行するための取り組みだと語った。
Wedbush Securities(ウェドブッシュ証券)のグローバル技術調査責任者であるDan Ives(ダン・アイブス)氏は、CNBCへの電子メールで「検索事業には若干の圧力があったが、AIとErnie Botに焦点を当てることが重要な前進だ」と述べた。Ernie BotはBaiduのAIチャットボットである。
同氏は「Baiduは待機していない。AIに全力で取り組んでいる」と付け加えた。
BaiduのAI大幅刷新の詳細
Baiduは中国最大の検索エンジンだが、Googleでも見られるように、検索市場は混乱に直面している。
ユーザーは代わりにChatGPTやDeepSeekなどのAIサービスに流れている。DeepSeekは今年、競合他社のコストの何分の一かで作成されたと主張する高度なモデルで世界を驚かせた。
しかし、Morningstar(モーニングスター)のアジア株式市場戦略家であるKai Wang(カイ・ワン)氏は、DouyinやKuaishouなどのショート動画プラットフォームもAI検索に参入し、Baiduに圧力をかけていると指摘した。
これに対抗するため、Baiduはコア検索製品に大幅な変更を加えた:
・ユーザーは検索ボックスに以前の28文字から1000文字以上を入力できるようになった
・人々が現在チャットボットを使用する方法を反映し、より直接的で会話的な方法で質問できるようになった
・ユーザーは音声で質問できるだけでなく、画像やファイルで検索エンジンにプロンプトを送ることも可能になった
・Baiduは写真、テキスト、動画を生成できるAIチャットボット機能を製品に統合した
Wang氏は「これはChatGPTやDeepSeekで人々が答えを探す方法により適合している」と述べた。
中国以外では、Googleも急成長する技術からの圧力を受けて検索が圧迫されていることを示すように、コア検索製品をAIで強化しようとしている。
Baidu、攻勢に転じる戦略
BaiduはAIに関して中国の先駆者の一つで、2023年に最初のモデルとChatGPTスタイルの製品Ernie Botを一般公開した。それ以来、積極的に更新されたAIモデルを発表している。
しかし、北京に本社を置く同社は、AlibabaやTencentなどの同業のテクノロジー大手、さらにDeepSeekなどの新興企業からも激しい競争に直面している。
これらの企業も新しいモデルを発表し、製品にAIを注入しており、その結果Baiduの株価は出遅れている。Baiduの株価は今年約2.5%上昇したのに対し、Alibabaは30.5%急騰、Tencentは20%上昇している。
Wedbush SecuritiesのIves氏は「これは守勢と攻勢の両方の動きだ。BaiduはAI分野でTencentの弟分ではないことを積極的に示し、認識を変える必要がある」と付け加えた。
引用元:CNBC
Like Google, China’s biggest search player Baidu is beefing up its product with AI to fight rivals