Apple、WWDC 2025でAI搭載ショートカットアプリを発表

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  • AppleがWWDC 2025で、Apple Intelligenceを活用したAI搭載ショートカットアプリを発表
  • 開発者はAppleのオンデバイス大規模言語モデル(LLM)にアクセス可能
  • インテリジェントアクションという新機能により、技術的知識の少ないユーザーも使いやすく改良
  • Siriの完全AI対応の遅れを補完する暫定的な解決策としても機能

WWDC 2025でのApple Intelligence統合ショートカットアプリ発表

Appleは2025年6月9日に開催されたWWDC 2025において、AI機能を搭載した新しいショートカットアプリを発表した。同社によると、ショートカットアプリは現在Apple Intelligenceに直接アクセス可能であり、開発者はAppleのオンデバイス大規模言語モデル(LLM)にアクセスできるようになる。

ショートカットを利用することで、ユーザーはオンデバイスまたはPrivate Computeを通じてAIモデルにアクセスし、生成された応答をショートカットの残りの部分に組み込むことができる。例えば、学生は授業の音声文字起こしと自分のノートをAIを使って比較し、見落とした重要なポイントを追加するショートカットを作成することが可能だ。また、ChatGPTを活用してショートカットの入力に組み込む追加の応答を提供することもできる。

インテリジェントアクションとApple Intelligence Writing Tools

ユーザーはApple Intelligenceによって実現されるインテリジェントアクションという新しいタイプのショートカットを活用できる。例えば、AIを使ってテキストを要約する専用アクション(Apple IntelligenceのWriting Tools)や、Image Playgroundで画像を作成するアクションなどが含まれる。

Appleによると、これらの新機能は月曜日からテスト用として利用可能になるという。

Siri AI機能強化の遅れとショートカットアプリの位置づけ

AI対応ショートカットアプリの発表は、同社が昨年発表した仮想アシスタントSiriのAI強化アップグレードに続くものである。Siriのアップグレードでは、よりパーソナライズされた機能とサポートが提供される予定だった。しかし、Appleはその後、予想よりも開発に時間がかかるとして、ローンチを延期した。

WWDC 2025において、同社はスクリプティングと自動化のためのショートカットアプリの更新版導入を含む、継続的なAI関連の発表を行った。

技術的知識の少ないユーザーへの配慮とショートカットの活用例

これらのAI関連の変更により、ショートカットアプリはこれまで技術的知識の少ないユーザーが敬遠していた、主にパワーユーザー向けのツールから、より使いやすいものになる可能性がある。

現在人気のショートカットには、カスタムミームやGIFの作成、会議ノートの作成、特定の活動に費やした時間の追跡、プレイリストの作成、PDFの保存、写真の撮影場所の特定、位置ベースのリマインダーの設定、友人への短縮ダイヤル、スクリーンショットの結合、URLの短縮、ファイルのダウンロード、後で読むアイテムの保存などがある。

このアップデートは、AppleがSiriへのAI機能完全統合の遅れに対する暫定的な解決策としても機能する可能性がある。AI支援自動化を活用することで、少なくともiPhoneの使用感をより効率的にすることができるからだ(ただし、ショートカット作成に関わる作業を厭わない場合に限る)。

引用元:TechCrunch
At WWDC 2025, Apple introduces an AI-powered Shortcuts app

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