Anthropic、米国国家安全保障顧客向けカスタムAIモデル「Claude Gov」を発表

Anthropic

  • Anthropicが米国国家安全保障顧客向けにカスタマイズされた「Claude Gov」AIモデルを発表
  • 政府機関の実運用ニーズに対応し、戦略企画・運用支援・情報分析に特化した設計
  • 最高レベルの国家安全保障機関で既に展開、機密環境での運用者のみがアクセス可能
  • OpenAI、Meta、Googleなど主要AI企業も防衛契約獲得を目指す競争が激化

政府機関向けカスタムAIモデル「Claude Gov」の特徴

Anthropicは6月5日、米国国家安全保障顧客向けに調整された新しいAIモデル群を発表したと述べた。

「Claude Gov」モデルと呼ばれるこの新しいカスタムモデル群は、「現実世界の運用ニーズに対応するため、政府顧客からの直接フィードバックに基づいて構築された」とAnthropicはブログ投稿で述べている。Anthropicの消費者向けおよび企業向けモデルと比較して、新しいカスタムClaude Govモデルは戦略企画、運用支援、情報分析などの政府業務への適用を目的として設計された。

「これらのモデルは既に米国国家安全保障の最高レベルの機関で展開されており、これらのモデルへのアクセスはそのような機密環境で活動する者に限定されている」とAnthropicは投稿で述べている。「これらのモデルは、我々のすべてのClaudeモデルと同様の厳格な安全性テストを受けている」

機密情報処理能力の向上

Anthropicによると、新しいカスタムClaude Govモデルは機密資料をより適切に処理し、機密情報を扱う際の「拒否率が低く」、情報機関や防衛分野の文書に対する理解力が向上している。また、これらのモデルは国家安全保障業務に重要な言語や方言での「向上した習熟度」を持ち、「情報分析のための複雑なサイバーセキュリティデータの理解と解釈の改善」も実現しているとAnthropicは述べている。

Palantir・AWSとの連携による政府顧客開拓

Anthropicは信頼できる新たな収益源を求める中で、米国政府顧客との関係を深めている。昨年11月、同社はPalantirおよびAnthropicの主要パートナーで投資家でもあるAmazonのクラウドコンピューティング部門AWSと提携し、防衛顧客にAnthropicのAIを販売している。

AI業界での防衛契約獲得競争

防衛契約を狙っているのはAnthropicだけではない。

OpenAIは米国国防総省とのより密接な関係の構築を目指しており、Metaは最近、防衛パートナーにLlamaモデルを提供していることを明らかにした。Googleは機密環境で動作可能なGemini AIのバージョンを改良している。一方、主に企業向けAI製品を構築するCohereも、AIモデルの展開でPalantirと協力していると、TechCrunchが昨年12月初旬に報道した。

引用元:TechCrunch
Anthropic unveils custom AI models for US national security customers

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