- AnthropicがOpenAIのChatGPT Eduプランに対抗する「Claude for Education」を発表
- 高等教育機関向けの新プランには「Learning Mode」など追加機能を搭載
- すでにNortheastern University、London School of Economics、Champlain Collegeと契約締結
Anthropicの教育機関向け新サービス
Anthropicは水曜日、OpenAIのChatGPT Eduプランに対抗する新たな「Claude for Education」プランを発表した。この新プランは高等教育機関を対象としており、学生、教員、その他のスタッフにAnthropicのAIチャットボット「Claude」へのアクセスと追加機能を提供する。
Claude for Educationの特徴の一つが「Learning Mode」だ。これはClaude Projectsの新機能で、単に質問の回答を提供するのではなく、学生が自身の批判的思考スキルを発展させるのを支援する。Learning Modeを有効にすると、Claudeは理解度をテストするための質問を投げかけ、特定の問題の背後にある基本原則を強調し、研究論文、アウトライン、学習ガイドのための有用なテンプレートを提供する。
Anthropicの収益拡大戦略
Claude for Educationは、Anthropicの収益を後押しする可能性がある。同社はすでに月間1億1,500万ドル(約120億7,500万円)の収益を上げていると報じられているが、2025年にはその倍増を目指すとともに、教育分野でOpenAIと直接競争する考えだ。Anthropicは歴史的にOpenAIの提供サービスに対抗する傾向があり、今回の発表もその例外ではない。
Claude for Educationの機能と大学向け提案
Anthropicによると、Claude for Educationは標準的なチャットインターフェイスに加え、「エンタープライズグレード」のセキュリティとプライバシー管理機能を備えているという。TechCrunchに事前に共有されたプレスリリースでは、大学管理者はClaudeを使用して入学傾向を分析したり、一般的な問い合わせに対する定型メール返信を自動化したりできると述べている。また、学生はAIチャットボットからのステップバイステップのガイダンスを受けながら微積分の問題に取り組むなど、学習にClaude for Educationを活用できるとしている。
教育機関との提携と導入事例
大学システムへのClaude導入を支援するため、Anthropicは人気の教育ソフトウェアプラットフォーム「Canvas」を提供するInstructure社と提携していると述べている。また、AIスタートアップは大学向けのクラウドソリューションを提供する非営利組織Internet2とも提携している。
Anthropicによれば、すでにノース・イースタン大学、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス、シャンプレイン・カレッジと「全キャンパス契約」を結び、すべての学生がClaude for Educationを利用できるようにしているという。ノースイースタン大学はデザインパートナーであり、Anthropicは同校の学生、教員、スタッフと協力してAI統合のベストプラクティス、AI駆動の教育ツール、フレームワークを構築していると述べている。
Anthropicの学生向けプログラムと市場戦略
Anthropicは、学習にAIを使用する学生数の増加を活用するため、新たな学生アンバサダーやAI「ビルダー」プログラムを通じて、このような契約をさらに増やすことを目指している。Digital Education Councilの2024年の調査によれば、大学生の54%が毎週生成AIを使用しているという。Claude for Educationの契約により、Anthropicは若い世代に自社のツールに慣れ親しんでもらいながら、資金が豊富な大学から収益を得ることができるだろう。
AIが教育にどのような影響を与えるか、あるいは教室に望ましい追加要素となるかはまだ明らかではない。研究結果は様々で、AIが有用な家庭教師になり得るという研究もあれば、批判的思考スキルを損なう可能性を示唆する研究もある。
引用元:TechCrunch
Anthropic launches an AI chatbot plan for colleges and universities