AMD、ZT Systemsのサーバー製造事業をSanminaに30億ドルで売却 AIソリューション設計に注力へ

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  • 半導体大手AMDは、ZT Systemsのサーバー製造事業を電子機器製造サービス会社Sanminaに対し、総額30億ドル(約4700億円)で売却すると発表した。
  • 今回の売却は、AMDが昨年8月にZT Systemsを49億ドルで買収した際に計画されていたもので、AMDはZT Systemsのラック規模AIソリューション設計事業を引き続き保有する。
  • Sanminaは、AMDのクラウドラックおよびクラスター規模AIソリューションの「優先的」な新製品導入製造パートナーとなり、米国における製造能力の強化を目指す。
  • この取引は2025年末までに完了する見込みで、AMDのデータセンター向けAIビジネス戦略の再編を加速させる。

AMD、ZT Systemsのサーバー製造事業をSanminaに売却

半導体大手のAMDは5月19日(米国時間)、子会社ZT Systemsのサーバー製造事業を電子機器製造サービス会社Sanminaに売却する契約を締結したと発表した。取引額は総額30億ドル(約4700億円)に上り、現金22億5000万ドルに加え、プレミアム3億ドル(現金と株式を50%ずつ)、さらに今後3年間の業績に基づく4億5000万ドルの偶発払いで構成される。

この事業売却は、AMDが2024年8月にAI・クラウドインフラ企業であるZT Systemsを49億ドルで買収した際からの計画であった。AMDはZT Systemsの買収を2025年3月に正式に完了しており、今回の売却は計画通りの事業再編の一環となる。AMDはZT Systemsのラック規模AIソリューション設計事業については引き続き管理・運営していく方針だ。

Sanminaとの新たな提携で製造能力を強化

今回の発表と同時に、SanminaはAMDのクラウドラックおよびクラスター規模AIソリューションにとって「優先的」な新製品導入製造パートナーとなることも明らかにされた。この提携により、AMDは米国におけるラックおよびクラスター規模AIシステムの製造能力を強化し、クラウド顧客への品質向上と市場投入までの時間短縮を図る。

AMDのデータセンター・ソリューションズ事業部門のエグゼクティブバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーを務めるフォレスト・ノロッド(フォレスト・ノロッド)氏は、声明の中で、「AIシステム設計チームの深い経験とSanminaとの新たな優先的NPIパートナーシップを組み合わせることで、ラックおよびクラスター規模AIシステムに関する米国での製造能力が強化され、クラウド顧客への品質と市場投入までの時間が加速すると期待している」と述べた。

今回の取引は規制当局の承認を経て、2025年末までに完了する見込み。AMDは主力とするAIソリューション設計事業に注力し、データセンター向けAI市場での競争力を一層高める戦略を進めるものと見られる。

引用元:TechCrunch
AMD strikes a deal to sell ZT Systems’ server-manufacturing business for $3B

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