- AmazonがKindle Direct Publishing利用作家向けにAI翻訳サービス「Kindle Translate」を開始
- 現在は英語・スペイン語間、ドイツ語から英語への翻訳に対応、ベータ版として無料提供中
- Amazon上の書籍の5%未満しか複数言語に対応しておらず、AI翻訳の需要は大きい
- 翻訳書籍はKDP SelectやKindle Unlimitedに登録可能、読者には「Kindle Translate」と明記
AmazonがKindle Translateサービスを発表
Amazonは11月6日木曜日、Kindle Direct Publishingを利用する作家がより広い読者層にリーチするために設計されたAI翻訳サービス「Kindle Translate」の開始を発表した。このサービスは現在ベータ版として運営されており、英語とスペイン語間、およびドイツ語から英語への翻訳に対応している。今後、対応言語は拡大される予定だ。
この小売大手企業は、Amazon上の書籍の5%未満しか複数の言語で提供されていないと指摘し、AI翻訳には大きなビジネスチャンスがあることを示唆した。
AI翻訳の精度と出版前のプレビュー機能
もちろん、AIは完璧ではなく、テキストにエラーを生じさせる可能性がある。これに対処するため、Amazonは作家が希望すれば出版前に翻訳をプレビューできるようにしている。ただし、作家が自身の話せる別の言語への翻訳を単にスピードアップするためにこのサービスを使用しているのでなければ、AIの作業をチェックするこの機能はあまり役に立たない。最高の精度を確保したい場合は、人間の翻訳者にAIの出力をレビューしてもらう必要がある。
(Amazonは、AI翻訳は出版前に「精度について自動的に評価される」と主張しているが、このプロセスのこの部分にどのようなステップが含まれているかは詳述していない。)
Kindle Direct Publishingポータルでの翻訳管理
同社によると、作家はKindle Direct Publishingポータルから翻訳を管理およびアクセスでき、言語の選択、価格設定、翻訳作品の出版を行うことができる。
一方、読者はAI翻訳された作品が「Kindle Translate」タイトルとして明確にラベル付けされているのを確認でき、翻訳のサンプルをプレビューすることも可能だ。
競合サービスとの比較と業界の反応
Kindle Translateは、市場に存在する他の多くのAI翻訳サービスやツールと競合する。それらのサービスは価格設定が異なり、より多くの言語をサポートしている。オープンソースのツールも存在する。業界の一部の人々は、このようなAI利用を批判しており、特にフィクションやその他の文学作品において、人間の翻訳者の方がニュアンスをよりよく捉えられると述べている。しかし、AIはこの面で改善しており、今後も向上し続けるだろう。
無料提供と既存プログラムへの統合
現在、KindleのAI翻訳サービスは無料で提供されている。Amazonの発表によると、早期テスターの一人がこのサービスのこの側面を称賛し、インディー作家は「コスト効率が良く信頼できるソリューション」を見つけるのに苦労してきたと述べている。
Amazonによると、翻訳書籍はKDP Selectなどの他のプログラムへの登録が可能で、Kindle Unlimitedサブスクリプションサービスにも含まれる。
引用元:TechCrunch Amazon launches an AI-powered Kindle Translate service for ebook authors
https://techcrunch.com/2025/11/06/amazon-launches-an-ai-powered-kindle-translate-service-for-ebook-authors/

