- OpenAIが開発者・企業向けAIエージェント構築ツールを公開
- 新「Responses API」でウェブ検索、ファイル検索、ナビ可能なAIエージェント開発を実現
- 高精度な検索モデル「GPT-4o search」と「GPT-4o mini search」を提供
- オープンソースの「Agents SDK」も同時リリース
OpenAIの新APIがAIエージェント開発を支援
火曜日、OpenAIは開発者や企業が同社のAIモデルを使用してタスク自動化システム(AIエージェント)を構築するためのツールを発表した。
これらのツールは新しい「Responses API」の一部で、Operator製品と同様に企業はウェブ検索、社内ファイル検索、ウェブサイトナビゲーションが可能なカスタムAIエージェントを開発できる。このAPIは「Assistants API」に取って代わるもので、OpenAIは2026年前半までに後者の提供を終了する計画だ。
AIエージェント技術の実用化に向けて
「エージェントのデモは簡単だが、拡張することは難しく、頻繁に使ってもらうことはさらに困難だ」とOpenAIのAPI製品責任者Olivier Godement(オリビエ・ゴデモン)氏は述べている。
OpenAIは今年初め、ChatGPTにウェブサイトをナビゲートする「Operator」と調査レポートをまとめる「Deep Research」という2つのAIエージェントを導入した。Responses APIにより、開発者は独自のOperatorスタイルのエージェントアプリケーションを構築できるようになる。
高精度なAIモデルとツール
Responses APIでは「GPT-4o search」と「GPT-4o mini search」モデルが利用可能だ。これらはウェブ検索して回答を生成し、情報源を引用する。SimpleQAベンチマークでは、GPT-4o searchが90%、GPT-4o mini searchが88%のスコアを獲得し、最新のGPT-4.5(63%)を大きく上回る。
また、企業データベース内のファイル検索機能や、マウス・キーボード操作を自動化する「Computer-Using Agent(CUA)」モデルも提供される。企業はCUAモデルを自社システムでローカル実行することも可能だ。
現状の課題と将来展望
ただし、Responses APIはAIエージェントの技術的問題をすべて解決するわけではない。GPT-4o searchでも事実に関する質問の10%で誤った回答をし、短い検索クエリへの対応や引用の信頼性にも課題がある。CUAモデルもオペレーティングシステム上のタスク自動化において高い信頼性をまだ持っていない。
OpenAIは「Agents SDK」と呼ばれるオープンソースツールキットも同時リリースし、開発者に内部システムとモデルの統合、安全対策の実装、AIエージェント活動のモニタリングを可能にしている。
Godement氏は「エージェントはAIの最も影響力のあるアプリケーションになる」と述べ、OpenAI CEO Sam Altman(サム・アルトマン)氏も「2025年はAIエージェントが職場に参入する年になる」と予測している。OpenAIの最新リリースは同社が派手なデモから実用的なツールへの移行を目指していることを示している。
引用元:TechCrunch
OpenAI launches new tools to help businesses build AI agents