- AppleがiOS 18.4のパブリックベータでAI搭載App Storeレビュー要約機能を導入
- Apple Intelligenceを活用し、ユーザーレビューの全体的な要約を提供
- 大規模言語モデル(LLM)によるレビュー要約は週次で更新
- 2025年4月の正式リリースに向け、将来的に複数の市場と言語に展開予定
iOS 18.4でのAI搭載レビュー要約機能
現在パブリックベータ版として提供されているiOS 18.4ソフトウェアアップデートの一環として、AppleはApp StoreレビューのためのAI搭載要約機能を導入している。この新機能は、同社の組み込みAI技術であるApple Intelligenceを活用し、他のユーザーがApp Storeに残したレビューに基づいた全体的な要約を提供する。
大規模言語モデルによる要約生成
Appleのウェブサイトによると、レビュー要約は大規模言語モデル(LLM)によって生成され、重要な情報を短い段落にまとめて強調表示する。また、要約を生成するのに十分なレビュー数があるアプリやゲームについては、週に一度更新されるという。ただし、Appleはそのしきい値が具体的にどの程度かについては明言していない。
App Storeユーザーはレビューを長押しすることで、この機能に関する問題を報告できる。アプリ開発者もApp Store Connectを通じて問題をAppleに通知できる。
AI要約は最初に米国で英語により提供され、その後2025年内に十分な数のレビューがある追加市場および言語のすべてのアプリに順次展開される予定だ。また、iPadOS 18.4でも利用可能になる。
潜在的な課題と業界動向
最近のベータリリースで発見されたこの機能は、悪質なアプリ開発者がボットや報酬を受けたコメンターによる偽のレビューでレーティングとレビューセクションを埋め尽くし、アプリやゲーム、その機能や価格について肯定的な発言をするよう仕向ける可能性がある。
この種の行為は残念ながらアプリ業界や製品のカスタマーレビューを提供するサイトではすでに一般的だが、AI要約の追加により問題が悪化する可能性がある。消費者は良いレビューも悪いレビューも注意深く読む代わりに、レビュー要約自体に過度に依存し始める恐れがある。
この機能は、AppleのAIがApp Storeレビューの否定的なコメントや懸念事項を慎重に抽出・解析し、それらを顧客向けのAI要約で強調表示する能力も試すものだ。
レビュー分析にAIを活用するのはAppleだけではない。Amazonは2023年にプラットフォーム上の製品レビュー向けにAI要約を導入した。GoogleのGemini AIも、ある開発者チュートリアルが説明するように、製品レビューの要約に使用できる。Googleは昨年、Google MapsにもAI搭載のレビュー要約を追加している。
iOS 18.4の正式リリースと追加機能
AI要約機能は現在、最新リリース(iOS 18.4ベータ2およびiPadOS 18.4ベータ2)のベータテスターが利用可能だが、新しいソフトウェアが全ユーザーに展開される2025年4月に一般公開される。
その他の期待される機能には、Apple Intelligenceでサポートされる言語の拡大、EU圏ユーザーへのApple Intelligenceアクセス提供、iPhone 15 ProでのVisual Intelligenceへのアクセス、Siri用の新しいコントロールセンターオプション、アプリダウンロードの一時停止機能、重要な通知を他の通知より優先するAI搭載機能などが含まれる。
引用元:TechCrunch
Apple adds AI-powered app review summaries with iOS 18.4