- OpenAIが最新AIモデルGPT-4.5のChatGPT Plusユーザー向け提供を開始
- 展開には1〜3日を要し、需要に応じて利用制限が変更される見込み
- GPT-4.5は同社最大規模のモデルだが、一部のベンチマークでは他社の「推論」モデルに及ばない
- 運用コストが非常に高く、APIでの長期提供については評価中
ChatGPT Plusユーザー向けGPT-4.5の展開開始
OpenAIが最新AIモデルであるGPT-4.5のChatGPT Plusユーザー向け提供を開始した。同社はXへの一連の投稿で、このロールアウトには「1〜3日」かかり、利用制限が変更される可能性があるとしている。GPT-4.5は先週、月額200ドル(約28,000円)のChatGPT Proプラン加入者に先行提供されていた。
Great day to be a Plus user. pic.twitter.com/d4aIwCK0iq
— OpenAI (@OpenAI) March 5, 2025
「GPT-4.5にアクセスする全ユーザーに相応の利用制限を設けたいが、需要についての理解が深まるにつれて制限は変更される見込みだ」と同社は投稿で述べている。
最大規模のモデルが持つ特性と限界
GPT-4.5はOpenAIの中で最大規模のAIモデルであり、同社の過去のリリースよりも多くの計算能力とデータを用いて訓練されている。しかし、必ずしもOpenAIの「最良」モデルとは言えない。複数のAIベンチマークにおいて、GPT-4.5は中国のAI企業DeepSeek、Anthropic、そしてOpenAI自身が開発した新しいAI「推論」モデルに及ばない結果となっている。
高額な運用コストと課金体系
OpenAIは、GPT-4.5の運用が非常に高コストであることを認めている。そのコストの高さから、同社は長期的にGPT-4.5をAPIで提供し続けるかどうかを検討中だという。コスト回収のため、同社はモデルに入力するトークン100万個(約75万語)あたり75ドル(約10,500円)、モデルが生成するトークン100万個あたり150ドル(約21,000円)を課金している。これはOpenAIの主力モデルであるGPT-4oと比較して、入力コストが30倍、出力コストが15倍に相当する。
GPT-4.5の独自の強み
こうした点があるものの、OpenAIはGPT-4.5の大規模化により「より深い世界知識」と「より高い感情的知性」を獲得したと主張している。また同社によれば、GPT-4.5は多くのモデルよりも幻覚(誤った情報の生成)が少なく、理論的には事実でないことを作り出す可能性が低いとされる。
GPT-4.5は熟練した修辞家でもある。OpenAIの内部ベンチマークの一つでは、このモデルが別のAIに現金を渡すよう説得し、秘密のコードワードを教えさせることに特に優れていることが判明している。
引用元:TechCrunch
OpenAI’s GPT-4.5 AI model comes to more ChatGPT users