要点まとめ
- OpenAIのハードウェア部門が独自のセンサーを備えたロボット開発を発表
- 汎用的な多目的ロボットの開発を目指し、人型ロボットの可能性も示唆
- 将来的には100万台規模の大量生産を視野に入れた開発計画
OpenAIのロボティクス部門復活と新たな展開
一度解散したOpenAIのロボティクス部門が復活し、新たな展開を見せている。同社のハードウェア部門ディレクターの求人情報から、その野心的な計画の詳細が明らかになった。MetaのAR眼鏡部門から昨年11月にOpenAIに移籍したCaitlin Kalinowski氏は、金曜日のSNS投稿で、独自のセンサースイートを搭載したロボット開発に着手することを表明した。
Really excited to be posting our FIRST Robotics hardware roles for @OpenAI, including two very senior tech lead engineering (IC) roles and a TPM Manager.
The first role is for an **EE Sensing Engineer** to help us design the sensor suite for our robots.
The second role is for a…
— Caitlin Kalinowski 🇺🇸 (@kalinowski007) January 10, 2025
求人情報から見える開発の方向性
求人情報によると、OpenAIのロボティクスチームは「汎用的」で「適応力のある」「多目的」なロボットの開発に注力する。これらのロボットは、実世界の動的な環境で人間のような知能で動作することを目指している。同社は、内部で開発するAIモデルを活用し、独自のセンサーや計算要素を創出する計画だ。
求人情報の一つには「最先端のハードウェアとソフトウェアを統合し、様々なロボット形態を探求している」と記載されている。また、プロトタイプのテストに契約労働者を採用する意向や、人型ロボットの開発を検討していることも示唆されている。
OpenAIは将来的な「フルスケール生産」を視野に入れており、100万台以上の大量生産を想定した機械システムの設計経験を持つエンジニアを求めている。この動きは、昨年ベンチャーキャピタルから64億ドル以上の資金を調達したロボティクス業界の活況を反映している。
ロボティクス業界の現状と課題
Bright MachinesやCollaborative Roboticsなどの企業が工場製造向けのソフトウェアとシステムで成功を収める一方、Carbon RoboticsやBear Roboticsは特定用途向けのロボット開発で市場を確立している。特に注目を集めているのは人型ロボットで、OpenAIが出資するX1やFigureは、人間のように動作する汎用ロボットの開発に取り組んでいる。
ロボット以外にも、OpenAIは元Appleのプロダクトデザイナー、Jony Ive氏との新デバイス開発や、独自のAIモデル実行用チップの設計など、複数のハードウェアプロジェクトを進めている。
引用元:TechCrunch
New OpenAI job listings reveal its robotics plans