- 欧州の主要AI企業Mistralが、AIアシスタント「Le Chat」のモバイルアプリをiOSとAndroid向けに公開。
- Pro版を月額14.99ドル(約2,250円)で提供開始。最高性能モデルへのアクセスや高い利用制限などを特徴とする。
- エンタープライズ向けにオンプレミス展開が可能な点が、ChatGPTやClaudeとの差別化要因となっている。
MistralのAIアシスタント「Le Chat」がモバイル対応へ
欧州のAI開発を牽引するMistralは、AIアシスタント「Le Chat」の大規模なアップデートを発表した。Webインターフェースの刷新に加え、iOSとAndroid向けのモバイルアプリの提供を開始した。
Mistralは独自の大規模言語モデルを開発している企業だ。主力製品である「Mistral Large」やマルチモーダルモデル「Pixtral Large」は、Azure AI Studio、Amazon Bedrock、Google Vertex AIなどを通じて商用利用が可能となっている。また、Apache 2.0ライセンスの下でオープンウェイトモデルも提供している。
高速処理と画像生成能力が強み
同社は毎秒1,000語の処理速度を実現する「世界最速の推論エンジン」を搭載していると主張している。実際の使用感では、ChatGPTの4oモデルよりも高速な応答を示した。また、Black Forest LabsのFlux Ultraモデルを採用することで、ChatGPTやGrokを上回る画像生成能力を実現している。
Pro版の提供開始とエンタープライズ展開
今回のアップデートでは、月額14.99ドル(約2,250円)のPro版を導入。最高性能モデルへのアクセス、高い利用制限、データ共有のオプトアウト機能などを提供する。さらに、エンタープライズ向けにはカスタムモデルとUIを備えたオンプレミス展開が可能で、これはChatGPT EnterpriseやClaude Enterpriseにない特徴となっている。
モバイルアプリ市場での展開
現在、米国のiPhoneアプリダウンロードランキングでは、ChatGPTが2位、DeepSeekが3位、Google Geminiが6位を占めている。Mistralの新アプリが、このAIアシスタント市場でどのような存在感を示すか注目される。
引用元:TechCrunch
Mistral releases its AI assistant on iOS and Android