- DeepSeekの成功を受け、関連企業とされる中国企業の株価が急騰。
- 実際には関連性が確認できない企業の株価も上昇、投機的な動きが顕著に。
- DeepSeekは創業者のLiang Wenfeng氏が全株式を保有、VC投資の実績なし。
DeepSeek関連株、根拠なき株価上昇
中国のAI企業DeepSeekは、月曜日にNVIDIAの株価を約20%下落させるなど、米国テクノロジー株の大規模な売り越しを引き起こし、世界的な注目を集めた。
中国国内では、DeepSeekとの関連が噂される企業の株価が急騰している。しかし問題は、これらの企業がDeepSeekへの投資や協力関係を持っているという証拠が存在しないことだ。
投機的な市場動向
DeepSeekの投資家として噂されるHuajin CapitalとZhejiang Orientの株価は月曜日に10%上昇し、DeepSeekのAIモデル開発に協力しているとされるSublime China Informationは20%上昇した。これらは中国の取引所における1日の値上がり制限の上限に相当する。
しかしSublime China Informationは開示文書でDeepSeekとの協力関係を否定し、Huajin Capitalも中国のビジネスメディアに対し、DeepSeekへの投資を開示した事実はないと否定している。Zhejiang Orientはコメント要請に応じていないが、同社がDeepSeekの投資家であるという公的な証拠も存在しない。
DeepSeekの実態
非公開企業であるDeepSeekは、これまでVCからの投資を公表したことはない。中国の企業記録によると、DeepSeekの株主構成にVC企業の記載はなく、創業者のLiang Wenfeng(リャン・ウェンフェン)氏がDeepSeekを構成する3つの事業体すべての実質的な所有者として記載されている。リャン氏は昨年、中国メディアのWavesに対し、DeepSeekはクオント企業High-Flyer(リャン氏がCEOを務める)から資金提供を受けており、資金調達の予定はないと語っている。
2023年の同メディアとのインタビューで、リャン氏は様々な資金提供元と協議を行ったものの、VCは商業化を優先し、研究重視の企業への投資に「躊躇している様子だった」と述べている。
引用元:TechCrunch
DeepSeek triggered a wild, baseless rally for some Chinese stocks