- Elon MuskのxAIがGrok ImagineをiOS版SuperGrok・Premium+加入者に正式リリース、NSFW コンテンツ生成を許可
- テキスト・画像プロンプトから15秒のネイティブ音声付き動画生成、「spicy mode」で性的コンテンツ・部分的女性ヌード制作可能
- 有名人コンテンツには追加制限、トランプ妊娠画像生成は失敗しベビーまたは妊婦と並ぶ画像のみ生成
- Google DeepMind・OpenAI・Runwayとの競争狙い、人間画像は蝋人形的で不気味の谷現象が残存
Elon MuskのxAIがGrok Imagine正式リリース
Elon Musk(イーロン・マスク)氏のAI企業は、xAIの画像・動画ジェネレーターであるGrok ImagineをiOSアプリのすべてのSuperGrokとPremium+ X加入者に正式にリリースした。Grokをフィルターなしで境界を押し広げるAIとして位置づけるMusk氏らしく、このジェネレーターはユーザーがNSFWコンテンツを作成することを可能にしている。
テキストや画像プロンプトをネイティブオーディオ機能付きの15秒動画に変換することを約束するGrok Imagineには、部分的女性ヌードを含む性的に露骨なコンテンツをユーザーが生成できる「spicy mode」がある。どの程度露骨になれるかには制限がある。ジャーナリズムの名の下に作成した我々のより刺激的なプロンプトの多くは、「モデレーション」されたぼかし画像を生成し、したがってアクセス不能だった。しかし、我々は半裸画像を生成することはできた。
先月の過激なアニメAIコンパニオンに続く展開
NSFWコンテンツは、先月の露骨で過度に性的なアニメAIコンパニオンのリリースを考えると、xAIにとって驚くべきことではない。しかし、Grokの無制限な性質が、憎悪的、反ユダヤ主義的、女性嫌悪的コンテンツを吐き出し始めるまでは面白かったように、Grok Imagineも独自の意図しない結果をもたらす可能性がある。
CNBCは先週、xAI従業員のMati Roy(マティ・ロイ)氏がXで現在削除された投稿で「Grok Imagine動画にはヌードができるspicy modeがある」と述べた後、「spicy mode」の存在を最初に報じた。
TechCrunchはxAIにより多くの情報を求めて連絡を取った。
有名人コンテンツには追加制限を実装
モデルがDonald Trump(ドナルド・トランプ)氏からTaylor Swift(テイラー・スウィフト)氏まで、誰でも有名人のコンテンツを作成できることを考えると、Grok Imagineの既存の制限はやや心強い。そして、それらに対して追加の制限があるようだ。例えば、TechCrunchは試行したが、Trump氏の妊娠画像の生成に失敗した。Grok Imagineは、Trump氏が赤ちゃんを抱いているか、妊婦の隣にいる画像のみを生成した。
技術的品質と競合他社との比較
Google DeepMind、OpenAI、Runway、中国のライバルなどの既存企業と競争することを目指すGrok Imagineにとってはまだ初期段階だが、生成される人間の画像と動画は、時にカートゥーン的な境界にある蝋のような肌で、依然として不気味の谷に少し迷い込んでいる。
それでも、このジェネレーターは印象的だ。テキストプロンプトから数秒で画像を生成し、スクロールしながら新しい画像を自動生成し続ける。これらの画像は、その後スタイル化された動画にアニメーション化できる。ユーザーインターフェースもシームレスで直感的だ。
Musk氏はXでモデルが「毎日良くなる」と述べた。
AI画像・動画生成分野での差別化戦略
Grok ImagineのNSFWコンテンツ許可は、xAIが既存のAI画像・動画生成サービスとの明確な差別化を図る戦略の一環と見ることができる。OpenAI、Google、Runway、Midjourneyなどの主要競合他社が厳格なコンテンツポリシーを採用する中、xAIは「フィルターなし」のアプローチで独自の市場ポジションを確立しようとしている。
しかし、この戦略には大きなリスクが伴う。過去にGrokが憎悪的・差別的コンテンツを生成した問題を考えると、画像・動画生成でも同様の問題が発生する可能性は高い。特に有名人の不適切な画像生成は、法的問題やプラットフォームからの制裁を招く恐れがある。
技術的課題と今後の改善期待
現在のGrok Imagineは技術的にはまだ改善の余地が大きい。人間の画像生成において「不気味の谷」現象が残存していることは、競合他社と比較して技術的に劣位にあることを示している。Musk氏の「毎日良くなる」という発言は、継続的な技術改善への意欲を示しているが、品質向上とコンテンツ安全性のバランスをどう取るかが今後の課題となる。
SuperGrokとPremium+ X加入者限定での提供は、収益化とユーザー管理の両面で合理的なアプローチだが、より広範な普及には段階的な展開が必要になるだろう。
引用元: TechCrunch
Grok Imagine, xAI’s new AI image and video generator, lets you make NSFW content