Replit、Microsoft提携でGoogle Cloudに打撃 – Azure Marketplace進出

Microsoft

  • ReplitがMicrosoftとの戦略的提携を発表、Azure Marketplaceで利用可能に
  • 年間経常収益が6カ月で1,000万ドルから1億ドル(約146億円)に急成長
  • 50万人以上のビジネスユーザーがプラットフォームを利用
  • Google Cloudとの既存関係は継続、非排他的な提携契約

ReplitとMicrosoftの戦略的提携 – Azure Marketplace進出

Replitは火曜日、Microsoftとの戦略的提携契約を発表した。この提携は両社のビジネスにとって有益となるはずだ。

Replitは、ブラウザ上で動作するクラウドベースの統合開発環境(IDE)を提供するスタートアップで、2016年に設立され、プログラミング学習から本格的なアプリ開発まで幅広く対応している。

ReplitはMicrosoftの企業向けクラウドアプリストアであるAzure Marketplaceで利用可能になる。これは、Microsoft顧客がそこでReplitのサブスクリプションを購入できることを意味する。Replitはまた、コンテナ、仮想マシン、そしてReplitがサポートするデータベースのMicrosoft版であるNeon Serverless Postgresなど、多数のMicrosoftクラウドサービスと技術統合を行っている。これは、本格運用で使用されるReplitアプリからAzureが相応の収益を生み出すことを意味する。

Github CopilotとReplitの差別化戦略

Microsoftは、Github Copilotという独自の大人気AIコーダーを提供していることで有名だが、Replitは異なるユーザーと異なる用途に向けられているため、実際にはそれほど競合していない。

Copilotは、プログラマーが使用するAI搭載のブラウザ内コーディングアシスタントとして、AnyspherのCursorと競合している。Replitはプログラマーに人気があるが、コーディング経験の少ない人々も使用できる。そのユーザーは自然言語プロンプトを通じてWebアプリを作成し、Replitが残りの作業を行う。データベースの設定、認証、ストレージなどだ。プログラミング経験のある人は、Replitが多数のプログラミング言語をサポートしているため、機能を直接カスタマイズできる。

Figma競合としてのプロトタイピングツール展開

この場合、両社はこの提供をFigmaの競合のようなプロトタイピング・設計ツールとして販売している。両社はまた、自作アプリ用の非プログラマービジネスマネージャーを対象としている。例えば、営業マネージャーは契約更新と顧客サポートチケット間の相関関係を追跡するツールを構築するのに使用できる。

「私たちは、コーディング経験に関係なく、すべての機能のすべての従業員がアプリを開発できるようにしているため、その観点からCopilotを補完している」と、Replitの広報担当者は語った。

Amjad Masad CEOの急成長報告と資金調達状況

Replitは、AIコーディング界のブレイクアウトスターの一つでもある。6月、CEO Amjad Masad(アムジャド・マサード)氏は、6カ月で同社が年間経常収益1,000万ドル(約14億6,000万円)から1億ドル(約146億円)に成長したとツイートした。

同社は最後に、Andreessen Horowitz主導で、Khosla、Coatue、SV Angel、Y Combinator、Bloomberg Beta、Naval Ravikant(ナヴァル・ラヴィカント)氏、ARK Venturesが参加して9,740万ドル(約142億円)を調達し、投資後企業価値は11億ドル(約1,606億円)となった。Masad氏は6月に、それ以来資金調達の必要がないと述べた。「私たちはまだ資金の半分以上を銀行に持っている」。同スタートアップは、50万人以上のビジネスユーザーがプラットフォームを利用していると主張している。

競合他社の急成長とGoogle Cloudへの影響

Replitは、欧州の注目株であるLovableを含む他の急成長スタートアップと競合している。Lovableは同じ時期に年間経常収益5,000万ドル(約73億円)を達成し、CEOによると現在約20億ドル(約2,920億円)の企業価値での新規資金調達を進めているとされる。また、Boltは約5カ月で年間経常収益約4,000万ドル(約58億円)に成長した。

この提携から損失を被る競合他社があるとすれば、それはGoogle Cloudだ。Replitを通じて構築・運用されるアプリは通常、Google Cloudでホストされている。実際、Replitはグーグルの看板事例であり、このクラウド大手は提携を紹介している。

しかし、この契約は非排他的であるとReplitは確認した。つまり、スタートアップはGoogle Cloudを離れるのではなく、Microsoft顧客をサポートするために成長しているのだ。これはまた、他の人気AIコーダーも同様のMicrosoft契約を結ぶ可能性があることを意味する。

引用元: TechCrunch
In a blow to Google Cloud, Replit partners with Microsoft

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