- PerplexityのAI検索エンジンが5月に7億8,000万件のクエリを処理し、月次20%を超える成長率を記録
- 同社CEOが開発中のCometブラウザにより、週10億クエリ達成の可能性を示唆
- Cometブラウザは従来の回答提供から行動実行へのAI機能転換を目指す
- 新ブラウザを「認知オペレーティングシステム」として位置付け、インターネット体験の根本的変革を計画
Perplexity AI検索エンジンの急成長
AI検索エンジンのPerplexityが5月に7億8,000万件のクエリを処理したと、同社CEOのAravind Srinivas(アラビンド・スリニバス)氏が6月5日、ブルームバーグのテック・サミットで明らかにした。スリニバス氏によると、同社は月次20%を超える成長率を維持している。
「この成長率を維持できれば、1年後には週10億件のクエリを処理することになる」とスリニバス氏は述べた。「2022年の初日にはわずか3,000件のクエリしか処理していなかった。そこから現在の1日3,000万件まで成長したのは驚異的だ」
Cometブラウザによる成長戦略
スリニバス氏は、同社が開発中の新しいCometブラウザにより、同様の成長軌道が可能であると指摘した。
「ユーザーがブラウザ内にいれば、リテンション率は無限大になる」と同氏は説明した。「検索バー、新規タブページ、サイドカー機能、閲覧するすべてのページが、アクティブユーザー1人当たりの追加クエリとなり、Chromeなどのレガシーブラウザに疲れた新規ユーザーの獲得にもつながる。これが来年の成長方法になると考えている」
AIの役割転換:回答から行動実行へ
スリニバス氏は、PerplexityがCometを開発する理由について、AIの役割を単純な回答提供から実際の行動実行へと転換させるためだと説明した。AI駆動の回答は本質的に4~5回の検索を1つにまとめたものだが、AIが行動を実行する場合は、1つのプロンプトで完全なブラウジングセッションを完了することになる。
「クライアント側とサーバー側の計算を最もシームレスな方法でハイブリッド化するには、実際にブラウザが必要であり、それにはブラウザ全体の再考が求められる」と同氏は述べた。
「認知オペレーティングシステム」としてのComet
スリニバス氏は、PerplexityがCometを「もう一つのブラウザ」ではなく「認知オペレーティングシステム」として捉えていると説明した。
「仕事でも生活でも、いつでもそこにあり、サイドシステムとして、またはブラウジングセッションを代行するシステムとして機能する」とスリニバス氏は語った。「これにより、インターネットに対する考え方が根本的に変わるだろう。以前はインターネットを閲覧していたが、現在は人々がインターネット上で生活している。私たちの生活の多くが実際にそこに存在している。プロアクティブでパーソナライズされたAIを構築するには、AIがユーザーと共に存在する必要があり、そのためにブラウザを完全に再考する必要がある」
広告収益モデルとローンチ予定
同社はブラウザの詳細を多く明かしていないが、スリニバス氏は4月に、Perplexityが独自ブラウザを開発する理由の一つは、自社アプリ以外でのユーザー活動を追跡してプレミアム広告を販売するためだと述べている。これは本質的に、Googleが今日の巨大企業になるために静かに実行した手法を反映している。
Cometの正確なローンチ時期は不明だが、スリニバス氏は以前にX(旧Twitter)で数週間以内にローンチすると述べていた。
Comet will have a native virtual meets recording, transcription and searches over them. Won’t be part of the first release, but very fast follow up. As for release date: it’s going to take a min of three weeks and a max of five weeks. Reliability and latency have improved over…
— Aravind Srinivas (@AravSrinivas) May 13, 2025
引用元:TechCrunch
Perplexity received 780 million queries last month, CEO says