- Googleは、新しいオープンAIモデルファミリーのプレビュー版として、スマートフォンを含むリソース制約のあるデバイス向けに最適化された「Gemma 3n」を発表した。
- Gemma 3nは、効率的なオンデバイス処理のために設計され、モバイル環境での高速なパフォーマンスと、オフライン利用、コスト削減、低遅延、プライバシー保護といったメリットを提供する。
- 開発者はGemma 3nを活用して、データキャプション、ゲーム内ダイアログ、スマート返信など、多岐にわたるAIアプリケーションをデバイス上で構築できるようになる。
- このモデルのリリースは、AI技術をよりポータブルかつアクセスしやすくするというGoogleのコミットメントを強調するものだ。
Gemma 3n、デバイスでの効率的なAI実行を実現
Googleは、最新のオープン人工知能（AI）モデルファミリーのプレビュー版として、スマートフォンやエッジデバイスといったリソースが限られた環境向けに設計された「Gemma 3n」を発表した。これは、AIモデルをクラウドに依存せず、デバイス上で直接実行する「オンデバイスAI」の分野における重要な進展となる。
Gemma 3nは、その効率的なオンデバイス処理能力のためにエンジニアリングされており、特にモバイル環境での高速なパフォーマンスが特徴だ。これにより、ユーザーはオフラインでのAI機能利用、クラウド利用料の削減、処理の低遅延化、そしてデータがデバイス外に出ることがないことによるプライバシー保護強化といったメリットを享受できるようになる。
多様なユースケースと開発者への提供
Gemma 3nは非常に汎用性が高く、様々なユースケースに活用できる。例えば、アプリ内のデータを魅力的な説明文に変換するデータキャプション機能、ゲームの現在の状態に基づいてNPC（非プレイヤーキャラクター）のセリフを生成する機能、ユーザーへのスマートな返信を提供する機能などが挙げられる。
Gemma 3nは、CPUやモバイルGPUでのシームレスな実行を可能にし、開発者はGemma 3n SDKを活用することで、これらの機能をアプリに容易に統合できる。これにより、自然言語を通じてアプリケーションを操作したり、アプリ内データやコンテキストからコンテンツを生成したりすることが可能となる。
GoogleのAI戦略とオープンモデルへの注力
Gemma 3nのリリースは、Googleが有用なAI技術をより多くの人々にアクセス可能にするというコミットメントを強調するものである。同社は、責任を持って開発されたポータブルなオープンモデルを通じて、開発者がAIアプリケーションを構築し、拡大する「Gemmaverse（ジェマバース）」に参加することを奨励している。
今回のGemma 3nの登場は、AIがデバイスに直接組み込まれることで、より身近でパーソナルな体験を提供し、AI技術の普及と革新をさらに加速させるものと期待される。
引用元：TechCrunch
The newest Google Gemma AI model can run on phones
