Microsoft ナデラCEO、OpenAIとの関係悪化でもAIモデル性能が「6ヶ月ごとに倍増」と発表

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  • マイクロソフトの2025年度第3四半期決算は、クラウド、ゲーム、AIサービスによって前年比13%増を記録
  • サティア・ナデラCEOは、AIモデルの性能が「6ヶ月ごとに倍増している」と説明
  • OpenAIとの関係が変化する中でも、マイクロソフトは800億ドル(約12兆円)のAI投資計画を維持
  • Microsoft 365 Copilotの利用が前年比3倍に増加、多数の顧客が独自AIエージェントを開発中

マイクロソフトのAI投資、収益に貢献開始

投資家の懸念にもかかわらず、マイクロソフトによるAIへの莫大な投資と支出がついに実を結び始めている。

マイクロソフトは最近、2025年度第3四半期の決算報告を発表し、主にクラウド、ゲーム、AIサービスによって前年比13%の増収を記録したと報告した。

AIへの巨額投資に対する懸念

ここ数ヶ月間、投資家やAI業界の主要関係者たちは、テック大手によるAIへの莫大な支出に懸念を表明し、一見して不安定な分野における明確な収益性の道筋を確立することは困難だと指摘していた。

年初にOpenAIは、米国全土にデータセンターを建設するための5,000億ドル(約75兆円)規模の「Stargate」プロジェクトを発表した。この動きは、マイクロソフトとOpenAIの数十億ドル規模のパートナーシップの将来について疑問を投げかけた。セールスフォースのマーク・ベニオフ(Marc Benioff)CEOは、マイクロソフトが将来的にOpenAIの技術を使用しなくなると予測していた。

OpenAIとの関係変化とマイクロソフトの戦略

マイクロソフトはOpenAIの独占的クラウドプロバイダーとしての地位を失ったものの、「先買権」を保持しており、OpenAIのワークロードを自社のクラウドインフラとサービスでホストする最初の選択肢となっている。マイクロソフトが要件を満たせない場合にのみ、サービスは他のベンダーに外部委託される。

しかし、OpenAIの巨大なStargateプロジェクトは、マイクロソフトのサティア・ナデラ(Satya Nadella)CEOを動揺させた様子はなく、同氏は800億ドル(約12兆円)のAI投資計画を繰り返し表明した。現在の状況を見る限り、この取り組みは成果を上げつつある。

6ヶ月ごとに倍増するAIモデルの性能

同社の好調な決算報告を発表する中で、ナデラ氏はAIへの取り組みと進捗についてさらに詳しく説明した。興味深いことに、同氏は事前トレーニング、推論、システム設計により、同社のAIモデルの性能が「6ヶ月ごとに倍増している」と述べた(Money Control報道)。

「Azureは、データセンター、シリコン、システムソフトウェア、モデルなど、あらゆる層を最適化したAIのインフラストラクチャ層であり、コストを削減し、性能を向上させる。我々はメガワットあたりの性能向上、トークンあたりのコスト削減、そして導入から運用までの時間短縮を実現している」

Copilotの成功とユーザー採用の拡大

昨年、マイクロソフトのCopilot AIに関する厳しい報告書が公開され、上級幹部を含む内部関係者がこれらのツールを「目新しいだけ」と呼んでいたことが明らかになった。

しかし、ナデラ氏は異なる見解を示し、Microsoft 365 Copilotは数百の顧客に利用されており、前年比で3倍に成長していると述べた。さらに、SharePointとCopilot Studioを使用して100万以上のエージェントが顧客によって作成されたことを付け加えた。

引用元:Windows Central
Satya Nadella says Microsoft’s AI model performance is “doubling every 6 months”, despite the estranged OpenAI partnership

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