- OpenAIが新たなAIコーディングエージェント「Codex CLI」をターミナル向けにリリース
- 最新AI「o3」と「o4-mini」と共に発表され、ローカル環境でのコード作成・編集が可能
- 開発者支援として100万ドル(約1.5億円)のAPI助成金プログラムを展開
OpenAIのターミナル向けAIエージェント「Codex CLI」
プログラミングプロセスにAIをさらに組み込む取り組みとして、OpenAIはターミナルソフトウェアからローカルで実行できるコーディング「エージェント」Codex CLIを発表した。水曜日に発表された最新AIモデル「o3」および「o4-mini」と共に公開されたCodex CLIは、OpenAIのモデルとローカルコードおよびコンピューティングタスクを連携させるものだ。
Codex CLIを通じて、OpenAIのモデルはデスクトップ上でコードの作成・編集を行い、ファイルの移動などの特定のアクションを実行することが可能になる。
OpenAIのエージェンティックコーディングビジョン
Codex CLIは、OpenAIが掲げる広範なエージェンティックコーディングビジョンへの小さな一歩と見られる。最近、同社のCFOであるSarah Friar(サラ・フライアー)氏は「エージェンティックソフトウェアエンジニア」と呼ばれるツールセットについて言及した。これはアプリのプロジェクト説明を入力するだけで、効果的に開発し、品質保証テストまで実行できるツールだ。
Codex CLIは現時点でそこまでの機能は提供しないものの、OpenAIのモデル(最終的にはo3とo4-miniを含む)をコマンドラインインターフェース(CLI)と呼ばれるコードやコンピュータコマンドを処理するクライアントと統合する。また、OpenAIによればこのツールはオープンソースでリリースされる。
ターミナルとAIの新たな統合
「Codex CLIは軽量で、ターミナルでローカルに実行されるオープンソースのコーディングエージェントだ」とOpenAIの広報担当者はTechCrunchへのメールで述べた。「目標は、ユーザーにモデルを[コードやタスク]と直接リンクするための最小限の透明性のあるインターフェースを提供することだ」。
TechCrunchに提供されたブログ記事で、OpenAIは「スクリーンショットや低忠実度のスケッチをモデルに渡し、それとローカルのコードへのアクセスを組み合わせることで、コマンドラインからマルチモーダル推論の利点を得ることができる」と付け加えた。
開発者向け100万ドルのAPI助成金
OpenAIはCodex CLIの利用を促進するため、適格なソフトウェア開発プロジェクトに100万ドル(約1.5億円)のAPI助成金を提供する計画だ。同社によると、選ばれたプロジェクトには2万5000ドル(約375万円)のAPIクレジットブロックが授与されるという。
AIコーディングツールのリスク
AIコーディングツールにはもちろんリスクも伴う。多くの研究によれば、コード生成モデルはセキュリティ脆弱性やバグの修正に失敗することが多く、むしろそれらを発生させることもある。AIに機密ファイルやプロジェクト、さらにはシステム全体へのアクセスを与える前に、このことを念頭に置くべきだろう。
引用元:TechCrunch
OpenAI debuts Codex CLI, an open source coding tool for terminals